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第2回SS出前講義を行いました

  • 第2回SS出前講義を行いました
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第2回SS出前講義を、本校サイエンス館地学教室で行いました。
今回は、大阪教育大学の鈴木剛准教授(教養学科・植物分子遺伝学研究室)を講師に迎え、『菜の花の花粉と雌しべが出会うとき―細胞レベルの自己・非自己認識反応―』をテーマに講演していただきました。

鈴木准教授は、菜の花(アブラナ科)が両性花であることから「自己受粉」しやすい仕組みを持っているが、自分と他人の花粉を見分けて、他人の花粉のみと受精する「自家付和合性」というシステムで「多様性」を維持していると説明されました。

そして、食卓に並ぶ野菜にはアブラナ科のものも多く、農家は種苗会社から「均一な品質」「大きくて病気に強い」「農家が独自に種子を採れない」と言った性質をもった「F1hybrid」と呼ばれる一代雑種のタネを購入しており、「自家付和合性」を持った親品種をハチに相互交配させると一代雑種種子ができると紹介しました。

続いて、それらアブラナ科植物の自家付合和性を制御しているS遺伝子座をDNA(二重らせん)レベルで解析し、その構造について説明したうえで、自己付和合性は植物の「近親交配」を回避する機構であると位置づけました。

最後に鈴木准教授は、大学における研究活動について、「日々努力して研究を重ねるには費用もかかるもの」と語り、「結果を残して名のある学術誌に論文を掲載することはとても意義があり、報われる瞬間。ぜひ科学の世界へ進んでほしい」と締めくくられ、出前講義を終了しました。