ニュース&トピックス

ニュース&トピックス

SS基礎学外サイエンス学習 奈良県立橿原考古学研究所

  • SS基礎学外サイエンス学習 奈良県立橿原考古学研究所
  • SS基礎学外サイエンス学習 奈良県立橿原考古学研究所
  • SS基礎学外サイエンス学習 奈良県立橿原考古学研究所

10月7日(月)に、高校1年生41名が奈良県立橿原考古学研究所へ学外サイエンス学習に出かけました。

最初に、奥山誠義先生のご講義「文化財と保存科学~過去を探り遺すための科学~」を受講しました。文化財保存に果たす自然科学の役割について、ご講義をいただきました。埋蔵文化財の原材料による出土状況の違い、また、それに応じた保存作業を中心に、お話を伺いました。薬剤含浸法や真空乾燥凍結法による木製品の保存、サビなどの除去作業(クリーニング)や脱塩処理・被覆処理による金属製品の保存、さらには蛍光X線分析などについて学習しました。講義の中では、1300年前の出土木材など、実物資料を手に取らせていただき、生徒にとって印象深い体験となったようです。

講義の後は、研究所の施設を案内していただきました。木製出土品に合成樹脂を浸透させる設備、出土土器の修復作業、また遺物の収蔵庫や調査に伴う図面や写真の保管庫などを見せていただきました。研究所へお伺いしなければ目にすることのできないものばかりで、生徒たちも講義の内容を、実感をもって理解することができたのではないかと思います。

一般には人文科学に属するとされる考古学の分野に、自然科学の研究成果がこれほどまでに大きな役割を果たしているのを知ることは、生徒たちに新鮮な驚きだったのではないかと思います。高校2年次の文理のコース選択を控えて、いずれのコースを選択しても幅広い問の必要性に気づいてくれたのではないかと期待しています。