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中学3年生を対象に「特別講座」を行いました

  • 中学3年生を対象に「特別講座」を行いました
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2月28日に、中学3年生を対象とした「特別講座」を開催し、福島県飯舘村村長の菅野典雄先生を講師に迎えて、「までいの村に陽はまた昇る」をテーマに講演していただきました。

飯舘村は、2011年3月に発生した東日本大震災の影響で事故を起こした福島第一原子力発電所の放射能汚染によって、全村民が避難を余儀なくされた村です。
菅野先生は、これまで「までいの村」を合言葉に行政に取り組んでこられましたが、この原発事故で全てが停止してしまいました。しかしこの災難からまもなく3年を迎える今も先頭に立ち村民の生活全般にわたって東奔西走されています。

はじめに、「人生の分岐点は決してひとつやふたつではない。幾度も遭遇する分岐点に対応する力は日ごろから培っておくべき。後悔しない生き方を心がけてほしい」と前置きされた後、現在の飯舘村の様子や住民の皆さんの現状を紹介されました。

そして、原発事故災害と台風や水害、火山噴火などの自然災害との違いは、個々の受け止め方の違いによって、住民同士の心が分断されてしまうことだと話され、団結することの難しさを語られました。

そして今、14万人が故郷を追われ避難生活を送らなければならない現状は、日本が明治維新、第2次世界大戦での敗戦に次ぐ、第3の転換期を迎えていたにもかかわらず、豊かさや便利さを追求するあまり、その事に目を背けてきたことにあるとされました。さらに、人々と自然とが共生して生活していく道を、飯舘村から学び考えてほしいと結ばれました。

そして最後に、「までい=真手い」の言葉通り、両手で大切に、これからも心をこめて村の絆を守っていきたいと語られました。

生徒たちは、厳しい避難生活の中でも、「これからのすばらしい日本を創るためならがんばれる」と語られた菅野先生の講義に深く感銘を受け、そのメッセージをしっかりと受け止めた様子がうかがえました。