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中学3年生対象の法学教室を開催しました

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毎年恒例となった中学3年生対象の「裁判員制度体験特別講座・法学教室」を、29日から31日までの3日間、講師に本校の卒業生で弁護士として活躍されている4名の先生方、宮坂光行氏(11期)、高橋和宏氏(11期)、藤木秀行氏(10期)、松井和弘氏(15期)をお招きして行いました。

中学3年生にとっては、公民の授業で「現在の民主政治と社会」の中で、裁判の種類と人権をテーマに学習しているところでもあり、現役の弁護士から直接学び体験できる良い機会となりました。

初日は、裁判員制度の仕組みを学び、評議を行う事案についてのDVDを視聴しました。翌2日目はA・Bクラス、3日目はC・Dクラスが各2班に分かれて模擬裁判のグループワークを行い、今回の事案についての起訴状、実況見分調書、供述調書などの資料を基に評議を重ね、罪名(強盗致傷か、恐喝・傷害か)と量刑(執行猶予ありか、実刑か)を決めてその理由を述べ合いました。

評議で生徒たちは、資料を読み込む際に注意すべき点などを講師の先生から教わり、「お金を取ろうとしたのかどうか」をポイントに、量刑が大きく異なる「強盗か恐喝」の判断に至るまで、憶測を付け加えず資料の事実のみに基づき、被疑者や被害者の心理にも踏み込んで議論しました。

模擬裁判の終了後、中学3年生全員が大教室に移動して全体会を行い、各代表者がグループの決定内容を報告しました。生徒たちは「現実に起こるような内容を法に基づいて議論し、いい経験になりました」「証言の信ぴょう性を判断するのが難しかったです」「自分の判断でその人の人生が左右されるのかと思うと、とても重く、判決を下すのが難しいです」「テレビや新聞などで報道される事件を、注意深く見ていきたいと思いました」などの感想を述べました。

最後に、講師の先生方から「皆、自分なりの意見を述べ、しっかりとした裁判員ができていたと思う」「議論の中で、いい気付きをしていた。深く考えているからだと思う」「話がそれることなく、議論のテーマ設定がクリアになっていた。議論の仕方は大学や社会でも大切ですので、その力を伸ばしてください」などと評価をいただきました。

そして、生徒からの質問に対して、「法律を全部覚える以前に、考える力が大事。物事を正確に判断し他人に自分の意見を理解させる論理的な思考力が必要なので、高校の数学はもちろん、すべての教科をしっかり勉強してください」などと丁寧に答えていただき、生徒たちに今後の進路に向かってエールを送ってくださりました。