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素粒子論研究室・粒子物理学研究室(神戸大)で研修

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9月9日(火)午後,40名の高校1年生が神戸大学理学部の素粒子論研究室と粒子物理学研究室でSS基礎学外サイエンス学習を行いました。

まず,坂本眞人先生から「素粒子と宇宙」についてご講義をいただきました。
我々が認識している物質は,宇宙の組成に対したったの4.6%であり,23%がダークマター,72%が暗黒エネルギーであるということに驚かされました。

ダークマターは未知の素粒子と考えられ,神岡鉱山跡の地下1000mにおいて行われているXMASS実験で検出が試みられています。

また,スーパーカミオカンデ実験では,大統一理論の鍵とされるニュートリノの検出および理論の検証が行われ,CERNにおいてはATLASグループが宇宙誕生の初期に迫る実験を行うなど,素粒子についての多角的な研究が行われていることを知りました。

極微世界の素粒子を知ることが,極大世界である宇宙を知ることにつながるということがわかりました。

講義終了後,粒子物理学研究室の越智敦彦先生と竹内康雄先生に研究室を案内していただきました。
研究棟のロビーにはカミオカンデで実際に使われていた大型の光電子増倍管が展示されており,その前で神戸大学が取り組んでいる研究内容やその成果について説明していただきました。

研究室では,「暗黒物質」を見つけるための装置の開発・製作などについて教えていただきました。素粒子の検出器は,完成品が売っているというものではなく,検出するためのアイデアから始まり,設計,製作,試験といった幾つものハードルを越えていく必要があるということがよくわかりました。

大変な作業であることは当然のことながら,それ以上にやりがいのある研究であることが,先生方のお話から知ることができ、生徒たちにとって貴重な学習となりました。