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坂東園長(旭山動物園)の講演会を実施

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3月14日に中2生徒全員を対象に、特別講座を実施しました。

北海道の旭山動物園園長の坂東元氏に『動物と向きあって生きる ~伝えるのは命の輝き~』の演題でご講演いただきました。

はじめに、ご自身が生き物に興味をもったきっかけ、飼っていた小鳥を死んだことで死の存在を知り獣医を志したこと、生命をいただいて生きる人間の存在など、他の動物の生命や死に人間がどう関わり生きているかという話をしてくださいました。

次に、動物園の中に生きる動物について触れられ、親代わりに育てた野生の小熊は、猫や犬と違って心を込めて飼育してもなつかないということから、動物の野生性を飼育員として意識したこと。

動物園の中には自分が思いもしなかった生命観があり、野生に生きる相手を知ることや思いやることとはどういうことなのかを考えさせられたと話され、ありのままがすばらしいという考えもとに旭山動物園は行動展示を行うことにしたと話されました。

また、受け継がれていく命の姿として「食物連鎖」の話をされました。
小動物を食べる雀、その雀を食べる猛禽類、その死から発生する虫や小動物の連鎖は、命の連鎖であり、命が受け継がれていることでもある。

そして、動物園には確実に死が存在する。旭山動物園には喪中表示もあり、繁殖の実例なども話されて、飼育員としての苦労や園長としての園の判断のあり方だけでなく、生と死が見えることが大切であるとのことでした。

生徒たちは、講演の実例としてのペンギン・カバ・アザラシ・オランウータンなどの映像やエピソードだけでなく、個性は一面的にとらえるのではなく尺度や基準が変われば生きる個性もあることなど、坂東園長の洞察に満ちた言葉や考えが随所に光る講演を楽しみながら学んでいるようでした。