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「走査型トンネル顕微鏡でみるナノの世界とその応用」講座

  • 「走査型トンネル顕微鏡でみるナノの世界とその応用」講座

本年度、第1回SS出前講義「走査型トンネル顕微鏡(STM)でみるナノの世界とその応用」を開催しました。

6月17日(水)の放課後に、第1回「SS出前講義」を実施しました。大阪教育大学から川越毅先生をお招きして、「走査型トンネル顕微鏡(STM)でみるナノの世界とその応用」というテーマでご講義をいただきました。高1、高2生徒の希望者18名が受講しました。

講義では、まず、走査型トンネル顕微鏡(STM)が、そのメカニズム及び分解能において画期的な顕微鏡であること、また、物理・化学・生物分野における分子・原子レベルでのナノサイエンスの進展に伴い、現代の科学技術に不可欠な装置として瞬く間に評価されたことをお話になりました。

続いて、電圧をかけたセラミック針を試料に近づけ、そこに流れるトンネル電流によって像を得るという、STMの原理を説明されました。
さらに、STMが物質の表面構造を明らかにするだけでなく、その状態や性質をも明らかにし、原子の操作を行うことも可能なことを解説され、遺伝子操作や薬剤開発などの広い分野に可能性を持つことを指摘されました。

また、先生のご専門であるSTMを用いた磁性体の観察についてお話くださり、磁性体の状態密度の観測などを紹介し、STMが基礎科学と応用科学との両分野で重要な役割を果たすことを強調されました。

最後には、高校時代から大学以降の研究生活に至る、先生御自身の体験談をお聞かせいただき、生徒たちにとって科学研究に対する関心とともに親しみの高まる講義となりました。