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「沿岸浅海域の環境と生物多様性 」講座(佐野 東大教授)

  • 「沿岸浅海域の環境と生物多様性  」講座(佐野 東大教授)
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10月31日(土)の午後、SS公開講座に東京大学大学院農学生命科学研究科 教授の佐野 光彦 先生をお迎えして、「沿岸浅海域の環境と生物多様性 -今,世界中のサンゴ礁が危ない- 」というテーマでご講演をいただきました。

「東京大学の先生にお越し頂き、お話を伺うということは、みんなが東大の学生になって、大学で講義を受けていることと同じなんですよ。」という校長先生の開講のあいさつからご講義が始まりました。
 
佐野先生は、学生時代から沖縄の魚類と格闘してきたとは思えない優しい語り口で、真核生物の絶滅状況データから、現代が生物にとって危機的状況にあること、さらに人口が集中する沿岸浅海域の生物への影響がひどいことを説かれました。

水中であるが故にその深刻さを目にすることが少ない私たちですが、沖縄本島や八重山諸島のサンゴを例にとり、地球温暖化や天敵増加の影響で珊瑚礁がひどく壊されている状況を紹介されました。

美しいスライドやていねいな資料のおかげで、生徒たちは知らず知らずのうちにサンゴとサンゴ礁の違いや、新しい生物の命名法、遠い南方の出来事が実は私たちの身近にまで大きな影響を与えていることなどを理解していました。

最後に、絶滅に瀕する生物には「守るべき」「守れる」「守りたい」の3基準から具体的な保護策を講じる必要性を説かれて、あっという間の90分が過ぎました。

その後、生徒たちからの多くの質問がありましたが、丁寧に答えて下さった先生に感謝して、講座は終了となりました。