９月２７日、中学生を対象にした人権講演会を、第一体育館で開催しました。
今年は、ジャグリングの世界チャンピオンに何回も輝くジャグリングパフォーマーのちゃんへん．氏を講師にお迎えしました。

登壇したちゃん氏は、世界チャンピオンならではのパフォーマンスで、難度の高い技を惜しげもなく披露。
素晴らしい技が決まるたびに、会場いっぱいに拍手が鳴り響きました。

その後、ジャグリングパフォーマーを目指したきっかけをはじめ、在日コリアン三世としてのご自身の体験談を交えながら、生徒たちに「夢を持って生きるすばらしさ」を伝えてくださいました。

そのお話には、小学生時代に受けた壮絶なイジメと当時の自分の思い、イジメを学校から伝えられた時の母親の驚きの行動と言葉、および様々な出来事を通して知った家族が持つ思いや家族との絆などが綴られていました。また、来日したものの戦後祖国に戻れなくなった在日コリアンの背景を含め、在日コリアンの人権問題を分かりやすく話してくださいました。

最後に、ご自身で高校時代に作詞作曲され、祖国を失った人という意味の「根無し草」、祖父が祖国の戦争が終わり兄弟と暮らすことを夢見ながら日本で生涯を終えたことを歌った「ゴーストブルース」を、ラップ音楽で披露してくださいました。

講演後、生徒から「最初は世界的なジャグリングパフォーマーの演技に、人権講演会と無関係と思ったけれど、在日コリアンのことや歴史が分かりました。お話を伺いながら、戦争や社会的な問題を根絶していかなければと思いました」といった感想が聞かれました。