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SS国内研修が神戸大学海事科学部で行われました

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 8月1日(火)から8月3日(木)の3日間、神戸大学海事科学部にて標記SS国内研修が実施され、高校2年生の男子1名・女子4名の計5名が参加し、海洋環境管理研究室の浅岡聡先生と研究員のWaqar Azeem Jadoon先生のご指導の下、実習を行いました。
 「化学分析によって環境水の成分を測る」をテーマに、生徒が日頃採取してきた里山の樹幹流や林内雨・林外雨などの成分分析を行いました。
 1日目は、イオンクロマトグラフの原理と濃度測定の手順の説明そして測定機器の見学の後、まずは陽イオンの定量実験から開始しました。マイクロピペッターの操作をはじめ標準溶液の調整、サンプルの準備、機器への装填へと、生徒にとって未経験の作業が続き、生徒も緊張した面持ちで一生懸命取り組んでいました。その後、有機物濃度の分析方法の説明とその実験へと続き、最後に陽イオンの検量線の作成とその評価をしました。
 2日目は、昨日行った陽イオン定量の結果から、濃すぎる試料について、希釈をして再分析する必要があることが分かり、まずそこから開始しました。その後、マリンエンジニアリング講座の勝井辰博先生から海事科学部についての説明と様々な船舶についてのご講義を拝聴しました。ご講義では船舶の種類をはじめとして輸送効率や推進効率などについて興味深く学ぶことができました。また、実際に船舶実習で使われる船「深江丸」も見学させていただくことができました。研究室に戻ってからは、イオンクロマトグラフによる陰イオンの定量実験に入りました。生徒達も操作に慣れてきた様子で、集中しながらまた楽しそうに実験を進めていました。この後、浅岡先生の研究室見学ということで、先生ご自身の研究テーマや日頃取り組んでおられることなどをご説明下さり、生徒達は興味深く先生のお話に耳を傾けていました。また、研究室には日頃生徒は目にすることのできない様々な機器が所狭しと並んでおり、先生は1つ1つ何に使うものなのか丁寧にご説明下さいました。この日の最後は、陽イオン濃度の分析結果と有機物濃度測定の結果を表計算ソフトで整理し、有機物濃度のグラフを描きました。生徒は、初めのうちは表計算ソフトにも不慣れな様子でしたが、次第に要領を得て作業を進めることができました。
 3日目は、陰イオンの検量線作成と陰イオンの分析結果のデータを表計算ソフトで整理することから始め、里山に掘った井戸の試料水中のリン酸濃度をモリブデンブルー法で分析しました。試薬がどの程度青色に変わったかを吸光度計で測定するという高度な技術を経験することができました。最後に、全体のまとめと今後の課題を確認して、3日間の研修は無事に終了しました。
 3日間、まるで大学生になったかの如く研究室で実験をさせていただき、浅岡先生やWaqar先生の親身なご指導の下、常に学びの連続でとても充実した貴重な研修をさせていただくことができました。今回の学びの結果と発見を、今後の課題研究にはもちろん、日々の学校生活や学習、そして進路選択等に大いに活かしていこうという思いを胸に帰路につきました。