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学外サイエンス学習を実施(神戸大学素粒子論研究室・粒子物理学研究室)

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 本年度最初の学外サイエンス学習で神戸大学素粒子論研究室・粒子物理学研究室を訪れました

 6月21日(木)の午後、高校1年生の本年度最初の「学外サイエンス学習」が行われました。この日は、1年生41名が神戸大学理学部素粒子論研究室および粒子物理学研究室に出向き、それぞれ講義の受講と施設の見学をさせて頂きました。

 大学到着後、まず素粒子論研究室の坂本眞人先生からからご講義を頂きました。
講義の前半は、「自然は単純さを好み、宇宙を知ることは素粒子を知ること、素粒子を知ることは宇宙を知ること」をテーマに、多様に見える物質も根本的にはたった数種類の素粒子で構成されていること、また、自然界を支配する力の種類やその伝わり方も素粒子で説明されること、そして質量もまたヒッグス粒子という素粒子との相互作用で説明されることなどを学びました。講義の後半は、光速度不変の原理から導かれる相対論の不思議な世界を概観しました。光速の0.999999999999999999倍の速さで進む宇宙船だと230万光年離れたアンドロメダ銀河と地球間をわずか3泊4日で往復可能であることを例に、「時間の進み方は観測者の運動状態でそれぞれに異なる」という事実を知ることができ、生徒達は大変驚くとともに相対論に大いに魅せられた様子でした。そして最後には「ブラックホール」についても学びました。
 
 講義の後は、粒子物理学研究室の身内賢太朗先生と前田順平先生から、同研究室で行われている種々の研究テーマについてお話し頂きました。CERNでのATLAS実験によるヒッグス粒子の発見、スーパーカミオカンデによるニュートリノの観測、暗黒物質の発見を目指すXMASS実験やNEWAGE実験に関するお話など、最先端の研究について触れていただき、生徒達も熱心に耳を傾けていました。また、実験室だけでなく大学院生の部屋や先生ご自身の部屋なども見学させて頂くことができ、大学の理系研究室の雰囲気を垣間見ることもできました。
 
 今回の研修は、普段なかなか見聞きすることのない難しいお話もありましたが、大変興味深く有意義なものでした。この経験がサイエンスへの興味・関心の深化に少しでも繋がってくれることを期待したいと思います。