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旭山動物園長を迎えた特別講座を開きました

 

 

本校の新「第一体育館」で7月30日、旭山動物園の坂東元・園長を講師に迎え、「動物と向き合って生きる」をテーマに講演会を開きました。

獣医でもある坂東園長は「有名になりたいと思ったのではなく、多くの人に素晴らしい生き物を感じてほしいと願っていただけ。ウケ狙いや単に喜んでもらうだけの園ではない」と旭山動物園を紹介されました。

日本の動物園で上野動物園に次いで2番目に来場者の多い園になった理由として、動物はすべて素晴らしいと思うスタッフの価値観やスタンスを、来園者に伝えようとした結果、共感を得られたと話され、ワンポイント説明や動物のありのままの姿を見る行動展示を通じて、命の輝きを伝えていると話されました。

また、様々な動物の生態に合わせた環境と飼育の重要性と、「命には必ず終りがある」と話されました。さらに、動物らしい死とは何かを考え、動物園でタブーだった死を伝える「喪中」の表示を行っていること、ペットも同様に最後を見とりきちんと死を受け止める必要があること、これらのことが命を大切にすることだと続けられました。

そして、人間の日常生活のために森が消え、住む場所を奪われたオランウータンが絶滅危惧種になりボルネオ象が害獣になる現状を伝え、動物たちの故郷へ恩返しするという園の取り組みを紹介されました。

最後に、動物たちが威厳をもって最後まで生きる姿を伝えながら自分らしく生きるために、「単に大学受験を目標にせず、将来何になりたいのかを考えて進学や就職を目指してほしい。これでいいと思えば夢はなくなる。いろんなことに反応できる心を持って勉強に励んでほしい」とエールを贈っていただきました。