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新体育館建設予定地で発見された逆断層を見学しました

 

 

新体育館建設予定地の地質調査の際に、ジュラ紀(約1億4000万年~2億年前)の地層が確認され、そこに逆断層と破砕帯が見つかりました。

この断層で隆起した部分は浸食され、300万~200万年前の古奈良湖の時代を経て、約130万年前の奈良盆地の隆起を迎えたと考えられます。このジュラ紀の地層は日本が大陸から切り離される前の地層で、その断層面が目視できるのは非常に稀なことです。

 

そこで、今回は生徒から希望者を募り断層の見学会を開きました。参加したのは中学・高校の見学希望者約60名です。地質調査の専門家の方にお願いして、現地で説明をしていただきました。

今回確認された地層ははっきりと断層の境目が見え、角度まで確認できるものでした。生徒達は断層の角度や地質について意見を交わしあい、掘り起こされた粘土質の土を触ったり、持ち帰って観察したりと非常に興味をもった様子でした。

 

見学会のあと、高校の生徒からは「修学旅行で訪れた黒部ダムの建設過程を知ってから、断層と地質に興味を持っていた。今回珍しい断層がこの学校で発見されたと聞いて驚いた。実際に目にすることができて嬉しい」という感想が聞かれました。

 

今後は、この断層の記録をボーリングサンプルなどと共にサイエンス館に展示することを考えており、その監修を大阪教育大学 廣木 義久先生にお願いしています。

11月17日(水)の第5回大学サイエンス出前講義では廣木先生からこの断層についてもお話いただく予定です。