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旭山動物園園長先生を迎えて中学2年生対象の特別講座を開きました

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北海道旭川市にある旭山動物園園長の坂東元先生を講師に迎えて、中学2年生対象の特別講座を開き、「動物と向き合って生きる~伝えたいのは命の輝き~」をテーマに講演していただきました。

旭山動物園は、閉園の危機にあったにも関わらず、動物の習性を活(い)かし動物自身の身体能力を使える「行動展示」により、今や世界中から多くの人が訪れる人気の動物園として知られています。

坂東園長は「動物は事故に遭っても他のせいにせず、全てを受け入れ最後まで尊厳を保って生きるため、目がとても澄んでいる」と話されました。そして、延命治療などで動物の命を助けることはよいことと思っていたが、様々な動物との関わりの中で、動物らしく生きることこそが大切と気付かされたことを伝え、「生きること、命を大切にすることは、相手を知ること、思いやること」と続けられました。

また、人間の食糧として工業製品的に飼育されていると思われがちなウシやブタに関しても、坂東園長は「"死"に鈍感かと思っていたら大きな間違いで"死"を敏感に察知します。このような命ある動物たちのおかげで人間は生きていけるのです」と、命に感謝して食事をいただかなければならないという思いを話されました。

そして、坂東園長が獣医を目指したいきさつや、旭山動物園の取り組みと姿勢、園内の動物たちから「命をつなぐ」とはどういうことなのかを伝えてくださいました。

最後に、日本人の生活の細部にまでなくてはならないパーム油を採取するため、森が畑になることで動物が絶滅の危機に瀕(ひん)していることを、マレーシアの森を例に話されました。動物が以前通りに畑に入ると害獣扱いされること、逆に、その土地で生きる人がいることなど様々な問題を提示され、「未来にできること」を考え「恩返しプロジェクト」に取り組んでいることを紹介されました。

最後に、生徒を代表して、蕪木史弦君が「貴重なお話をありがとうございました。先生の話から感じたことを心にしっかりと受けとめ、頑張っていきたいと思います」と感謝の言葉を述べて特別講座を終えました。