ニュース&トピックス

ニュース&トピックス

第1回学外サイエンス学習を行いました

  • 第1回学外サイエンス学習を行いました
  • 第1回学外サイエンス学習を行いました
  • 第1回学外サイエンス学習を行いました
  • 第1回学外サイエンス学習を行いました
 6月17日(月)の午後、高校1年生対象の学校設定科目「SS基礎」における本年度最初の「学外サイエンス学習」が行われました。この日は、42名の生徒が神戸大学理学部の素粒子論研究室と粒子物理学研究室へ、61名の生徒が大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センターへ出向き、それぞれ講義の聴講や研究施設の見学などを行いました。


【神戸大学理学部にて】

 神戸大学理学部では、まず、素粒子論研究室の坂本眞人先生から「素粒子と宇宙」と題してご講義を頂きました。講義では「物質・力・時空の根源はすべて素粒子であり、自然は単純さを好む」ということを教わりました。また、それらを統一的に記述する究極の理論(万物の理論)の有力候補である「超弦理論」の考え方にも触れて頂き、素粒子を知ることは宇宙を知ることにつながり、宇宙を知るためには素粒子を知る必要があるという、素粒子物理学(ミクロ)と宇宙物理学(マクロ)の表裏一体性についても分かりやすく説明して下さいました。

 その後、粒子物理学研究室の山崎祐司先生には研究室の見学をさせて頂きました。研究室では、電気を持たないがゆえに光らない「暗黒物質」をどのようにして見つけようとしているのか、そしてそのために必要な装置を開発・製作しているといった最先端の研究などについて、設備の紹介を交えながら教えて頂きました。最後に、素粒子・宇宙物理学実験で広く用いられている光センサー「光電子増倍管」の実物を見学し、その性能のすごさと大きさに驚かされました。

 今回、神戸大学理学部へ初めて足を踏み入れた生徒達は、大学での授業や研究の現場を直に体感することができ、サイエンスへの興味関心が一層深まったようです。


水産技術センターにて
水産技術センターにて

水産技術センターにて
水産技術センターにて
clb

【大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センターにて】

 水産技術センターは大阪府岬町の海岸沿いにあります。奈良県の生徒たちにとって海を見る機会は少なく、センターに着いて海が見えた時には、歓声が上がっていました。

 今回は、センター主任研究員の鍋島靖信先生に「水産技術センターの役割―環境・漁業・生物多様性―」というテーマでお話をしていただきました。

 まず、センターで取り組まれている、大阪湾の環境保全・改善や、水産資源の管理などについてのお話がありました。魚が食べているものを調べることにより分かること、海底の地形と水の流れについて、アナゴの漁獲量の変化から分かること、などのお話がありました。また、採卵から放流までの栽培漁業のながれも教わりました。

 講義の後は、施設の見学です。まだ小さいマコガレイやオニオコゼの水槽など、栽培漁業センターの現場を見せていただきました。大きな水槽にとても小さなクロダイの稚魚が50万匹も泳いでいる様子に生徒たちはこれがみんな「大きなタイ」になるのかと驚いていました。また、クロアナゴ、ナマコ、ヒトデなどの海の生き物にも実際に触れさせていただき、とても楽しい充実したひと時を過ごすことができました。