ニュース&トピックス

ニュース&トピックス

第3回SS出前講義(大阪教育大学)を受けました

  • 第3回SS出前講義(大阪教育大学)を受けました
  • 第3回SS出前講義(大阪教育大学)を受けました

本校サイエンス館視聴覚教室で「第3回SS出前講義」を行いました。相対論的宇宙流体力学を専門とされておられる大阪教育大学の福江純教授を講師にお迎えし、「ブラックホール活動天体入門」をテーマに講演していただきました。

福江教授はまず、ブラックホールと聞いて何をイメージするか生徒に質問。「真っ暗で何も見えない」「何でも吸い込んでしまう」と思われがちのブラックホールが、実は光り輝き、吸い込むだけでなく吹き出す活動も行っていると紹介しました。具体的にブラックホールがどんな風に見えるのか、数値シミュレーションや活動銀河の描像などを用いながら、ブラックホール活動天体と亜光速ジェット現象について分かりやすく説明されました。

続いて、ブラックホールの仕組みについて言及。実はブラックホールだけでは何の現象も起こらず、落ちてくるガスの作用でエネルギーが発生していることを明らかにされました。そして、今年の夏から銀河系中心でガスがブラックホールに落ちつつあるという、今まさに宇宙で起きている現象をシミュレーション動画で紹介。生徒は、宇宙空間を漂うガスが白い光へと吸い込まれる神秘的な情景に釘付けの様子で、天体への知的好奇心をさらに刺激されたようでした。

最後に福江教授は「ブラックホールの研究は日常生活でどのように役立っているのか」「ブラックホールの表面は本当に時間が止まるのか」といった生徒の質問にも丁寧にお答えし、今回のSS出前講義を終えました。受講した生徒からは「1万倍、1億倍などの大きな単位が想像できず大変だった。それだけ宇宙空間に可能性があると感じ、興味がわいた」「天文学と言っても物理や化学などいろんな要素が合わさっていると知り、理系分野への視野が広がった」といった感想が聞かれました。