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学外サイエンス学習『斑鳩フィールドワーク』を実施

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 2月21日(金)に京都大学の吉川教授にお来しいただき、「古代斑鳩の土地計画を体感する」をテーマに生徒18名がフィールドワークを行いました。本校は矢田丘陵に位置し、斑鳩にも近く、歴史的にも非常に恵まれた場所に位置しています。その地の利を存分に活かし、実際に現地を訪れながら歴史を科学的に分析することの重要性を理解することを主眼としました。

 ルートは以下の通りです。

1 法隆寺(南大門~西大門~西院伽藍)   2 斑鳩宮跡
3 仏塚古墳(横穴式石室の見学) 4 法輪寺
5 三井の井戸見学 6 法起寺周辺条里


 まずは吉川教授に事前講義をしていただいた後、出発しました。法隆寺周辺はかつて聖徳太子一族が住んだ地域です。そこで、北で20度西に振れる道、北で8度西に振れる道が混在することが分かっています。北で20度西に振れる道は、飛鳥と斑鳩をつなぐ道と同じ角度です。また、その飛鳥で推古天皇を補佐したのが聖徳太子です。さらに、発掘の結果、聖徳太子の時代の、やはり北に20度ふれる建物跡が見つかっています。これらを勘案すると、飛鳥から斑鳩を含む壮大な土地計画のもと、聖徳太子一族が斑鳩の拠点作りを行ったことが想定されます。以上のような歴史的な背景を、現地に赴いて実際に歩き、目にすることで体感することができました。

 また、その後訪れた仏塚古墳の石室では、古代石室の築造技術を肌で感じることができました。次の法輪寺では仏像を見学しました。法隆寺にある仏像と形式的に似た同時代のものを見て、その関係性を理解し、仏像の彫刻様式にも話題は広がりました。さらに三井の井戸で古代井戸のレンガを見て、古代技術の高さを知りました。最後に法起寺周辺の条里制のあとを歩きました。1町=108mで画される古代の条里が非常に美しく残っていて、しかもきれいに南北に沿った形をしています。古代においてはその条里1区画あたり5人分の土地が支給されたことを、座学ではなく、実際に歩いて体感することができました。