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第2回SS公開講座-講師 河崎善一郎先生(大阪大学名誉教授)-を開催

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11月22日(土)の午後、本校生および保護者を対象に、第2回「SS公開講座」を大教室で開催しました。今回は、雷博士として有名な大阪大学名誉教授の河崎善一郎先生(大気電気学)をお招きし、「雷を追いかけて」をテーマにご講演いただきました。

初めに河崎先生は、雨冠の漢字を取り上げ、「雷(雷鳴)」と「電(電光)」の成り立ちの違いから、およそ5000年前、漢字が生まれた当時の人もそれらが別のものだと考えていたことを紹介されました。

そして、小学生時代に鉄腕アトムに登場する博士にあこがれていたことや、自転車の発電機でいたずらをし、電気に興味を持ったことなどを、ユーモアを交えながら語られました。名古屋大学空電研究所での研究時代に、世の中にない装置を作って研究をするという考え方と出合い、「何ができるかではなく、何をやりたいかが大事」という思いを持って、雷を追い続けてきたと話されました。

また、大阪大学が開発した「VHF波帯広帯域干渉計」を用いて雷放電を電波で観た時の動きを、映像で見せていただきました。雲内部での放電や、地上と雲とを行き交う雷放電のメカニズムを解説していただき、これまで目で見ていただけでは分からなかった雷現象の面白さに、聴講生らは熱心に見入っていました。

最後に、河崎先生が大気電気学を生涯の専門にすると決意したのが40歳の頃であり、「時間をかけてもいいから、自分のやりたいことを何か探してみてください」と、聴講生にエールを送りました。そして、「誰でもライバルになれるのが学者です。たとえ、今は亡きアインシュタインでも、その研究成果を越えようとすれば自分にとってのライバル。私は奈良学園の皆さんと世代が異なりますが、同じ道に進む人がこの中から出てくれば、私とライバルになりますね」と、学者としての生き方の醍醐味を述べられ、公開講義が終了となりました。