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京都大学桂キャンパス 工学研究科で研修

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11月25日(火)午後,先週とは別のクラスの高校1年生40名がSS基礎の授業として,京都大学桂キャンパスの工学研究科で学外サイエンス学習を行いました。
講師の先生は同じく本校の卒業生でもある後藤忠徳先生です。先生は地中レーダーなどを利用した地下探査がご専門で,地盤の構造解析,地下水や地下資源の探査,防災の観点からの活断層探査など,多角的に探査技術の研究・開発を行っておられます。

はじめに,工学部地球工学科についてご説明いただきました。桂キャンパスは,大学院生が研究に専念するための環境が整えられており,学部生も卒業研究を始める4回生からはこちらのキャンパスで生活するとのことでした。

学生の在籍数は学部規模に匹敵するほどですが,その指導にあたるスタッフが200名近くおられるとのことで,きめ細かい指導がなされているようすでした。また,卒業後は95%の学生が大学院に進学するとのことで,企業就職した後も大学と連携した研究の道が拓けていることがわかりました。
生徒にとっては,進路選択の具体例を垣間見ることができたようです。

後藤先生のお話の後,実験室の見学をさせていただきました。今回お邪魔したのは,水理実験室とドライビングシミュレーターです。
水理実験室には大きな実験用の水路が設置され,流速の三次元解析や河床保護の研究をされています。水害の被害予想や対策,防災といった環境保護の視点に立った研究が求められているというご説明でした。

ドライビングシミュレーターでは被験者の反応を脳内の血流を計測することによって分析し,交差点や合流地点での安全性の向上や道路設計の手がかりを研究なされているようです。

次に,後藤先生のご専門であるレーダー探査のデモンストレーションを見学させていただきました。
通路でレーダーを動かすと,モニターに波形が表示され,その変化から通路下のコンクリート内部のようすがわかります。地下構造を目の前で具体的に読み解いていただき,大変わかりやすいデモンストレーションでした。

見学終了後,後藤先生がこれまで手がけた具体的な事例を題材に物理探査についての詳しい講義をしていただきました。現場での調査から結果の解析まで生徒にとって興味深い内容ばかりでした。