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京大 工学研究科で研修

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9月8日(火)午後,高校1年生39名はSS基礎の授業として,京都大学桂キャンパスの工学研究科で学外サイエンス学習を行いました。

講師の先生は本校の卒業生でもある後藤忠徳先生です。先生は地中レーダーなどを利用した地下探査がご専門で,地盤の構造解析,地下水や地下資源の探査,防災の観点からの活断層探査など,多角的に探査技術の研究・開発を行っておられます。

はじめに,工学部地球工学科についてご説明いただきました。桂キャンパスは,大学院生が研究に専念するための環境が整えられており,学部生も卒業研究を始める4回生からはこちらのキャンパスで生活するとのことでした。

学生の在籍数は学部規模に匹敵するほどですが,その指導にあたるスタッフが200名近くおられるとのことで,きめ細かい指導がなされているようすでした。

また,卒業後は95%の学生が大学院に進学するとのことで,企業就職した後も大学と連携した研究の道が拓けていることがわかりました。生徒にとっては,進路選択の具体例を垣間見ることができたようです。

後藤先生のお話の後,実験室の見学をさせていただきました。お邪魔したのは,風洞実験室と地盤系実験室と後藤先生の研究室です。

風洞実験室にはエッフェル型呼ばれる矩形断面の大型風洞が設置されています。実際に稼働させてくださりました。実際に起る問題を数理モデルに表し、現象を再現する実験手法を教えていただきました。

地盤系実験室では、液状化について、種々の作用に対する地盤材料の力学的応答を記述する数学モデルを作り、液状化ハザードマップを作成するというお話を聞かせていただきました。また、種々の実験事実から理論を構築する「現象論」という考え方を教えていただきました。

次に,後藤先生の研究室では、X線を使って岩石試料の元素を測定する実験を見せていただきました。

また後藤先生のご専門の電気で地下構造を見る地下探査や海底熱水鉱床などのお話は、生徒たちにとって大変わかりやすく興味深いものでした。

最後に、地球工学の研究は資源、防災、環境の分野で社会貢献をしており、それは今生徒たちが勉強している物理、化学、数学、英語などが直接役に立っていると教えていただきました。生徒たちにとって、勉強をする本当の意味がわかりやすく実感できた大変有意義な研修でした。