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素粒子論研究室・粒子物理学研究室で研修(神大その3)

  • 素粒子論研究室・粒子物理学研究室で研修(神大その3)
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11月19日(木)の午後,高校1年生の生徒41名が神戸大学理学部素粒子論研究室および粒子物理学研究室に出向き,こちらで5回目のSS基礎学外サイエンス学習を行いました。

前半は,素粒子論研究室の坂本眞人先生のご講義を拝聴しました。その中で先生が生徒達に投げかけられたミッションは3つありました。

1つめは,今年ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生の受賞研究テーマである「ニュートリノ振動」とはどのような現象であり,さらにそのことによって「ニュートリノが質量を持たなければならない理由」を理解すること。

2つめは,「ファインマン図」を描く簡単な演習を通して「自然界の4つの力はいずれも素粒子のやりとりによって説明できる」ことを知り,「電磁気力や重力の強さが距離の2乗に反比例する理由」を理解すること。

そして3つめが,自然界における「左右対称性」を概観し,「パリティ対称性」や「粒子・反粒子対称性」から宇宙創成の謎へと興味を深める,というものでした。

特に,ニュートリノ振動については,テレビや新聞ではわかりにくい本質的な部分を高校生にわかりやすい形で教えていただき,生徒達は大いに納得した様子でした。

そして後半,粒子物理学研究室の山崎祐司先生と身内賢太朗先生から、同研究室で行われている種々の研究テーマについてご紹介頂きました。CERNでのATLAS実験によるヒッグス粒子の発見,スーパーカミオカンデ実験によるニュートリノ振動の検証,暗黒物質の発見を目指すXMASS実験やNEWAGE実験に関するお話など,最先端の研究について触れていただき,生徒達も熱心に耳を傾け,質問を投げかけていました。実際に研究室を見学させていただき,初めて見る実験機器や測定機器や道具などを目の当たりにして,生徒達は興味津々の様子でした。

生徒達にとって,今回の研修は難しい内容であったにもかかわらず,素粒子物理学や宇宙といったものに大きな魅力を感じることができ,大変有意義なものとなったようです。