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「大学構内の遺跡と文化財の科学分析」講座(奈教大)

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2月18日(木)の午後、高校1年生36名が奈良教育大学へ伺い、大学構内の遺跡見学と、文化財科学に関する講義の受講および実習をさせていただきました。

奈良教育大学特任准教授の青木智史先生のお世話になり、はじめに、構内にある吉備塚古墳と、旧陸軍の煉瓦造り建築を見学させていただきました。
大学の敷地が東大寺から春日大社を経た開けた場所にあり、古代から奈良における重要な地域で、新薬師寺の旧境内でもあったことなどについて解説をいただきました。

引き続き教室に移り、青木先生による文化財科学についてのご講義を受講しました。X線撮影などの科学的手法の紹介を交えながら、吉備塚古墳から出土した鏡や太刀について解説をいただきました。また、今回は工事中のため見学できなかった新薬師寺旧境内遺跡についても、東大寺に匹敵した規模を示す礎石や瓦などの出土遺構・遺物についてお話を伺いました。

講義に続いて、文化財科学の実用例として、携帯型蛍光X線分析器を用いた成分分析と、赤外線カメラを使った赤外線画像法の実習を行わせていただきました。
自分たちの手で機器を操作して成分分析や画像撮影をさせていただき、生徒たちは大変興味深げに取り組んでいました。

文化財研究に自然科学が果たす重要な役割は、生徒たちにとって新鮮な驚きだったようです。また、見学した遺跡からの出土品を題材にした講義に加え、実際に研究に使用される機器を使った実習によって、生徒たちは文化財科学の働きを実感していました。