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SS国内研修「北限のサンゴの産卵研修」で沼津へ行ってきました

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 高校2年生男子4名、女子2名の計6名が参加して、8月24日(金)~8月26日(日)の2泊3日で標記研修を実施しました。
 初日の午後、沼津市の平沢マリンセンターに到着し、静岡県内水面漁業協同組合連合会専務理事の川嶋尚正先生のご指導でシュノーケリング実習が始まりました。前日の台風20号の通過に伴い、強い風が吹いていましたが、海は比較的穏やかで、シュノーケリングの練習には問題なく、明日からの実習のトレーニングを終えることができました。
 夜は北限のサンゴ「ミドリイシ」の産卵研修です。「ミドリイシ」は、8月の大潮の日の日没後2時間程度すると産卵すると言われ、精子と卵をつつんだバンドルの放出を確認することが目的です。地元の高校生や、センターのスタッフ、そして新聞記者や海洋写真家の方々もスタンバイされていました。しかし、夜の8時を過ぎても産卵は見られず、この日は9時に解散となりました。
 2日目は、海底にコドラート(方形区)を設置し、ミドリイシの分布調査を行う予定でしたが、海の濁りとうねりが強く、海底を目視できないので、魚類調査に切り替えました。川嶋先生によると、20種程度を確認できれば上出来ということでしたが、みんなががんばり、37種の魚類を確認することができました。今まで、単に「魚」としか見てこなかった海に、たくさんの種類の魚類が生息し、それぞれが独自の生活史を持つことを知り、大いに知見を深めることができました。
 この日の夜には、サンゴの産卵観察に加えて、産卵促進剤を用いた世界初の人工産卵にも挑戦しましたが、残念ながら産卵は見られず、次年度以降の後輩達に夢を託すことになりました。
 最終日、3日目の午前中は海況が良くなり、透明度も上がってきましたので、ミドリイシの目視観察と、昨日の37種の魚類を全員が確認することを目標に海に入りました。日の光を受けたミドリイシは輝くような緑色で、バックには富士山も顔を見せてくれ、生徒達は、この北限のサンゴ域の生物群集と海の景観を保全していく義務があると、実感できた3日間でした。