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第2回SS出前講義を開催しました

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 7月22日(月)、本校サイエンス館生物教室にて第2回目のSS出前講義を開催しました。今回は大阪市立大学から足立奈津子先生をお招きし「石灰岩から探る海洋生物の進化と海洋古環境」と題した講義を行っていただきました。
 まず松尾校長から足立先生のご紹介と共に、「かつては高校生が直接、このように研究者の先生からお話を伺うことなど、夢のまた夢でした。皆さんはこのチャンスに、しっかりと視野を広げてもらいたい」と挨拶がありました。
 時代は4億年以上前のカンブリア紀やオルドビス紀、つまり地球に生命が誕生した頃の話です。原始の海でバクテリア生物が発生し、地球上の大気に酸素を供給すると同時に、カンブリア紀にはサンゴを含め石灰質の殻や外骨格を持つ生き物が爆発的に出現しました。やがてその死骸が海底に沖積し、石灰岩として現在に残されています。こうした石灰岩から読み取ることができる痕跡をスライドで示しながら、過去の地球の環境や生命の進化について教えていただきました。
 さらに講義の中で、化石を採取するために全国各地やモンゴル、中国などで野外活動をされた時の楽しさも伝えていただきました。特に何日もテント生活をしながら、地元のさまざまな料理を楽しんだことなども紹介していただきました。後半はスライスした石灰岩のサンプルを、光学顕微鏡で観察しました。
 生徒たちは顕微鏡を覗きながら、縞模様のように積み重なったストロマトライトや、紡錘形のフリズナ、二枚貝や巻貝、ウミユリの断片、糸が絡んだようなバクテリアの化石を発見する度に、「見えた!」と感動していました。また、生徒たちは、教壇に並べられた生命の痕跡のある大理石や石灰岩を実際に手に取りながら、想像を絶する長い年月の重さを感じていました。
 最後に足立先生から、「今日の講義は、実は大学院生が聞いても難しいと感じる内容だったかもしれません。でも真剣に受けてくれましたね。これから少しでも古生物に興味を持ってもらえればと思います」とお話しがありました。