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校内にある棚田で稲刈りを行いました

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 10月16日(金)、高校1年生理数コースF組の生徒が、環境科学実習の一環として、学校の里山にある棚田で稲刈りをしました。本校では、校地内に放置されていた棚田を再生・整備し、実習に活用しています。
 この日は、和歌山大学システム工学部の養父志乃夫先生もおいでいただき、「奈良学園の里山は、生物多様性を観察しながらいろいろな環境問題を考えていくきっかけになります。この棚田は、農薬をまいていないし、化学肥料も入っていません。自然の力だけで育った稲です。そんな棚田なので、トノサマガエルやアカガエル、トンボがいて、たくさんの水草が生えています。こういうのは田んぼをしないと守れない。トノサマガエルやアカガエルも田んぼをすることによって、むしろ生息地を守ってあげることができるわけです。こういう意味で、この田んぼは食べるためにだけやっているのではない。本当はそういった目的でやっているのです」と説明してくださいました。
 稲刈りが初めてという生徒も多く、鎌の持ち方・使い方・稲株の持ち方などを先生や講師の先生方に教えていただき、実習が始まりました。慣れてくると、稲を刈る生徒・稲束をつくる生徒・ハザ木まで刈った稲を運搬する生徒と役割分担ができ、要領よく進めることができるようになりました。ご飯として食卓にあげるためには、まだこれから脱穀と籾すり・精米をして白米にする必要があります。
 ただし、今回収穫した稲は、系統保存のため、そのまま来年に種籾として利用することとなりました。本校で例年育てている稲は、病虫害に強い「農林22号」というコシヒカリの親品種を使用していますが、イノシシによる食害が目立つようになり、種籾が少なくなってきているためです。卒業までに十分な収穫が確保できるようになれば、この日の実習を思い出しながら口にできるかもしれません。主食である米を得るためには、手間と労力が必要であるのか、この実習を通して体感できたのではないでしょうか。
 稲刈りはこの日の7時間目の授業であったので、授業後に里山まで担任の先生が迎えに来てくださり、森の教室で終礼を行いました。彼らにとっても自然豊かな奈良学園での思い出深い1日になったのではないでしょうか。