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令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました

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 11月22日(日)、令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを本校にて開催しました。
 参加したのは、近畿大学附属豊岡高等学校、奈良県立磯城野高等学校、奈良学園登美ヶ丘高等学校、本校の4校から集った生徒たちです。
 午前中は、京都大学大学院 地球環境学堂教授 柴田昌三先生をお招きし、「利用されない森林資源と劣化する生態系 -これで環境は守れるのだろうか-」をテーマに基調講演をいただきました。その中で、社会状況と森林の変遷について、データを示しながら説明していただき、環境の変化と自然循環をふまえた人間活動との関わりを認識するとともに、地球環境を学ぶことの大切さを教えていただきました。また、住環境におけるグリーンエリアの激減と、それにより生物多様性が維持されにくくなっていることについて問題視され、今後の課題として、そのような環境がどのように推移していくかを観察していくことが不可欠であることをお話しいただきました。講演最後の質疑応答では、「住宅地におけるグリーンネットワークについて」や「街路樹の意味合いについて」など、参加した生徒から積極的に質問があがりました。
 続いて、参加した各校の生徒が、自校で取り組んでいる環境活動やそれに関連する研究について発表を行いました。それぞれの学校での成果に対し、参加した生徒からはもちろん、同席した先生方からも「素晴らしい成果ですね」と驚きの声が聞かれました。
 午後からは里山実習を行いました。生徒は長靴とヘルメットを身に付け、本校敷地内の里山に入り、チェーンソーによる枯れ松の伐木を見学しました。その後、2つのグループに分かれての実習に移り、里山保全実習では、和歌山大学システム工学部教授 養父志乃夫先生を講師に、のこぎりやはさみを手に、細い木や枝の伐木や落ち葉を集めての活用法など、里山の利用法を実践的に学びました。ホタルミミズ探索実習では、奈良県立磯城野高等学校教諭 吉田宏先生を講師に、ホタルミミズの講義を受けました。講義では、幻のミミズといわれていたホタルミミズが、実はありふれた存在であり、身近な土の中からも発見されることに気がついた経緯についてお話いただき、その後、生徒たちも校内でホタルミミズを採集し、実際に光らせる実習を行いました。
 さまざまな研修を終えた後、自由討議の時間には各校からさまざまな意見や質問が出て、生徒は活発に交流していました。これからのお互いの活動や研究の参考になるところもたくさんあり、フォーラム後でもさらに意見交換を行っていた生徒も見られました。

今年度の近畿SSH環境活動フォーラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構のSSH交流会支援を受けて開催したものです。このような取組が、各校でのさらなる環境保全活動につなげていって欲しいと願っています。