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第1回SS出前講義を開催しました

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11月24日(火)、本校サイエンス館地学教室にて、9月の予定から延期となっていた第1回SS出前講義を開催しました。大阪教育大学の神鳥和彦先生をお招きし、「空気と水の理解に向けて」と題した講義を行っていただきました。神鳥先生には、5年前のSS講義にもお越しいただき、そのときは「光触媒性能を有するチタンアパタイト粒子の調製と応用」というテーマでご講義をいただいています。
 講義の最初は、大気圧という概念が約300年前に発見されたことから説明されました。トリチェリーの実験の再現映像やマグデブルグ半球の実験の再現などを通して、昔の科学者たちが大気というものをどのように捉えてきたかを、演示実験を多数取り入れながら説明してくださいました。また、空気の重さを理解するためにペットボトルやゴム風船、紙風船に入れた気体の重さがどのように違うのか、浮力の話にからめてご説明いただきました。これらの考え方は吸盤のしくみなど、身のまわりの生活にも大いに役立てられていることにも触れられ、生徒たちは実感を持ちながら理解することができました。
 そして、空気という見えない物質の測り方を、ペットボトルと、ゴム風船、紙風船を用いて、目の前で実験してくださり、生徒たちもその結果と方法をプリントに熱心に書き留めていました。続いて、大気圧と水の沸点の関係についても触れられ、水を沸騰させても状況によっては100℃まで上がらないことが多いことや、温度計の正しい使い方など、何となくは理解しているものの、実際に見たことがない事象も論理立てて説明いただき、「モノを見るというのが実際の理科である」と述べられました。その後、空気を圧縮して紙を燃やす実験や、大気圧による一斗缶つぶしなど、お言葉通りたくさんの実験を演示していただきました。
講義後の質疑応答では、「水の温度を正確に測るにはどのような温度計がよいのか」や「山の上でご飯を炊くときは炭酸水を使うとおいしいと聞いたことがあるがそれはなぜか」という生徒からの質問にも的確に答えていただきました。最後に、神鳥先生は「多くの学生さんが少しでも興味をもち理科系に進学されることを希望しています」と想いを述べられ、講義は終了しました。
普段から身近にある空気と水、その不思議な力を、数多くの実験を交えた講義をしていただき、生徒たちも改めて深く興味関心をもったのではないかと思います。