ニュース&トピックス

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「SSH研究発表会」を行いました

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 2月27日(土)、「SSH研究発表会」を行いました。今回は新型コロナウィルス感染防止対策のため会場を第1体育館に移しての開催です。はじめに、河合校長から「今日の発表は"深く考える"がキーワードです。発表を聴く中学3年生の皆さんも、課題研究ジュニアを通して深く考えることを経験したはず。高校生になったらいい発表をするぞという意欲で課題研究に取り組んでください」と挨拶がありました。
 まず、大阪教育大学 教員養成課程の深澤優子准教授による基調講演「科学の楽しさや魅力を伝えるために」が行われました。学生が手作りした科学教材や実験実演を通して、子どもから大人まで幅広く科学の魅力を伝える「モダン科学館」の取り組みから、興味のあるテーマに取り組むことの大切さや、ターゲットに合わせて伝え方を変える必要性などを解説してもらいました。
 続いて、37件のSS課題研究から選ばれた3件の優秀研究が中間報告を発表しました。最初はB組の班の研究発表「テンションの強さとボールの跳ね返りの関係」です。物と物が衝突した時、硬いものにぶつかる方がよく飛ぶように思われますが、テニスラケットのガットは少しゆるく張った方が、ボールはよく飛びます。そこで、さまざまな強さに張ったガットとボールを使って跳ね返り方がどのように変化するかを調べました。次にD組の班が「身近なものの消臭効果を調べる」を発表しました。最後の、E組の班の発表は「ダンゴムシの交替性転向反応」です。オカダンゴムシが分岐を左右ジグザグに曲がる性質を持っていることを踏まえ、迷路に刺激物を設置したときの移動経路の変化を調べました。
 理系課題研究が終わり、続いてSS研究チームによる「校内サギソウ群落の送粉者の研究」の発表です。今回の研究では、スズメガの訪花が夜間に録画した映像で初めて確認されています。発表を見て下さった先生からは、「7年にわたる研究の積み重ねで中身が深まってきましたね。スズメガが本当に有力な送粉動物であることを証明するには、体に花粉が付いていることを確かめる必要があります」とコメントとアドバイスをいただきました。
 そして、SS発展コースの生徒たちが今年の研修報告と、1年の振り返りを行いました。今年度は、新型コロナの影響で例年のベトナム海外研修が実施できませんでしたが、青森県白神山地、兵庫県豊岡市、和歌山県串本町への3件の国内研修を実施しました。森里海の連環学習を通して得た気づきについて発表しました。
 最後に、京都大学大学院地球環境学堂の柴田昌三教授から「どれも興味深い研究でした。研究発表の内容は年々進化していますが、進化すべき点はまだまだ残っています。しかし数ヶ月の研究で成果をまとめ、今日この場でしっかりと発表されたことに心から敬意を表します。深澤先生の講演にあったように、知りたいことが何かをはっきりさせ、人に伝えることを大切にしてください」と全体講評をいただきました。