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中1第2回環境研修を行いました

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 2月15日(火)、本校の環境学習を長年支援していただいている和歌山大学システム工学部教授の養父志乃夫先生を講師にお招きして、中学1年生を対象に環境研修を行いました。

 最初に地学教室にて養父先生より、「森里海の連環学習」の講義がありました。「皆さん、木は何でできているか知っていますか?」と、養父先生から生徒達に問いかけがあり、「木は私達のはいた息などに含まれる二酸化炭素を吸って光合成をして大きくなっています。温室効果ガス削減のためにも木はなくてはならない存在です。今日、皆さんが菌を植え付けるシイタケは木の炭素などの栄養を吸って大きくなります。そのシイタケを皆さんが食べて、息をはいて二酸化炭素を出し、木はその二酸化炭素を吸って、また光合成をするという循環が生まれます。今日は、いかに炭素や酸素が循環しているかの実体験をしてもらいます。」と、お話がありました。

 また、奈良学園は太陽光パネルと風力を使った発電にも取り組んでいますが、この日は風力発電についての研修も受けます。養父先生は「生活も科学です。今日の研修で、どうやって循環型社会を創造して生活を守っていくかを考えるきっかけにしてもらえればと思います。」と、話されました。

 次に、TA(ティーチングアシスタント)として参加する高校2年生SS発展コースの先輩たちの紹介があり、そのTAに率られて里山に移動しました。教員から菌の植え方のレクチャーを受けた後、TAにサポートしてもらいながら、気にいったホダ木を選び、木の重さを測ります。そして、そのホダ木に自分の名前を書いたタグを打ちつけ、あらかじめ開けてもらっている穴に菌を植えつけていきます。養父先生のお話では、太いホダ木はシイタケの発生は少し遅くなりますが、大きくて良いシイタケができるそうです。そのお話を聞いて30キロ近い、一人では持てないくらいの太くて重いホダ木を選んでいる生徒もいました。TAの説明によると、シイタケが出てくるまでに3年かかるそうで、今日、中一生が植えたシイタケの収穫は中三か高一になった頃になるそうです。生徒達は、ホダ木の重さに驚きながら、シイタケが木の栄養を吸って木の重さがどう変わって、どんなシイタケができてくるのか観察するのが楽しみですと話していました。

 菌を植えたホダ木を森の中に置いて、最後は学園広場にある風力発電機へ向かいます。奈良学園に設置されている風力発電機は一般的な風力発電に使われているものより発電効率が良いもので、そのブレード(羽)のしくみについて、TAが図を使って、わかりやすく説明してくれました。風力発電機の柱には現在の発電量や、今までに蓄積された発電量が電光掲示盤で示されていて、この日は5.8ワットから8.2ワット程度の発電量が示されています。TAの話では、10ワットでスマートフォンの充電ができ、20ワットで炊飯ができ、50ワットで扇風機をまわすことができるそうです。TAにうながされて、この風力発電機を使って実際にタブレットの充電を生徒自身が行いました。生徒達は生活で必要な量の電気を確保するのはたいへんなのだなと実感する研修になりました。