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SSHベトナム海外研修 最終日4日目(報告)

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 3月18日(土)は、ハノイ市北西部にあるドゥンラム村での研修です。昨日のバビ地域同様、市街地から車で1時間30分ほどかけて向かいますが、本日は土曜日ということもあって、車・バイクの量はいつもより若干少なめでした(ただし、土曜日は公立の学校は授業があるそうです)。
 ドゥンラム村はベトナムの国家歴史文化遺産に指定されており、景観保全のために奈良文化研究所と昭和女子大学国際文化研究所の技術協力があったり、村の保存プロジェクトにJICAが関連していたりと、日本とも繋がりの強い場所です。国の英雄を複数輩出した村として、ベトナム国内でも有名な場所だそうです。
 最初に、村の入口の水路で水質調査を行いました。村の周辺には田畑が広がっており、この地域がもともと稲作やサトウキビ栽培で栄えてきた名残を伝えています。その後、歩きながら街並みを見学し、村内のTaiさんのお宅を訪ねて家屋調査を行いました。Taiさん宅は大きな池をもつお宅で、ガチョウやカモ、農耕用のウシなども飼われています。また、敷地内に畑もあり、ウリやサツマイモ、ザボンやグミの実なども栽培されていました。生徒たちはガイドの通訳を介しながらTaiさんに聞き取りインタビューをしたり、家屋配置図をつくったりと、家のようすからわかるベトナムの生活を読み取ろうと思い思いにアプローチしていました。研修のまとめとして谷川先生のファシリテートで「持続可能性とは何か」をディスカッションし、「連鎖していることが大切である」という気付きを得たようでした。
 午後は街並みを歩きながら、建物や都市計画について学びました。昼食を取ったレストランに併設されているオーナーHungさん宅も築400年に迫る伝統家屋で、中を見学させていただきました。家屋の中央にご先祖を祀る仏壇がある伝統的な配置を見学し、暑さにも対応できる屋根と塀のすき間なども実際に見ることができました。また、村の中央にあるDinh(村の集会所であり、かつては役場としての役割を持っていた「館」)も見学し、なぜ
この場所に建てられているかなどをディスカッションしました。ミア寺の見学も行い、さまざまな仏像が集められた歴史的な経緯なども学びました。見学後、ハノイ市街地へ戻り、旧市街地ですこし散策の時間を取り、最後の夕食を終えて日本への帰路につきました。少し寝不足だった生徒もおりましたが、4日間の行程を元気に完遂することができました。3月19日(日)早朝に関西空港に到着し、3年ぶりのベトナム海外研修を無事終えることができました。保護者のみなさまや関係者のみなさまには多大なご協力をいただいたことに御礼申し上げます。