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第1回SS公開講座を開催しました

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10月1日、「おいしい毒魚フグのあれこれ」をテーマに、水産大学校校長の酒井治己水産学博士を講師にお迎えして、第1回SS公開講座を開催しました。

はじめに、酒井先生は水産大学校のある山口県下関市には、日本全国で水揚げされるフグ類が集まるフグ専門の市場があることを紹介されました。そして、フグの種類、特徴、系統、毒、そして食の歴史とフグがおいしい理由など、フグについて興味深い話を詳しくしてくださいました。

フグ類はフグ目のメンバーで、世界で10科約430種知られ、なかにはフグにはみえないようなマンボウが、仲間に入るとのこと。硬骨魚類に属し、その中のフグ科には19属187種が知られ、体内に毒を蓄えていること。そして、日本で食べられているトラフグ属は、東アジアを中心に約25種いて無毒なものはなく、日本では10種ほどを食用にしていると話されました。そして、この毒を持つフグを、日本人は縄文時代から食べていたという面白い話が続きました。

このフグの毒は主にテトロドトキシンTTXで、このTTXの影響により、フグ毒に当たった場合には身体中がしびれ、心臓が止まるのではなく呼吸ができなくなって死にいたるとのことでした。そのため、フグ毒に当たったら、毒を体内から排出されるまで人工呼吸を続けることが肝心だと話されました。

また、フグを食するのは日本だけではなく、東南アジアでも食べられているそうですが、亡くなる方が多いという話もされました。フグを調理するためには、日本では「フグ調理師」の免許が必要です。その理由は、フグが毒を持っているからであり、フグには種類によって毒が含まれている部分が異なることと、さらには、食べられるフグのシロサバフグと全身猛毒の食べられないドクサバフグの姿形が似ているため、見分ける力も必要になるためです。
さらに、フグには雑種があり、最近では雑種が増えているという興味深い話も。

近年、捕り過ぎや開発などにより減少していることも話されました。そして、生徒からの様々な質問に丁寧に答えていただき、公開講座を終えました。