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第4回SS出前講義「色と光と有機化学」を開催しました。

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9月29日(木)に本校のサイエンス館視聴覚教室で、大阪教育大学の種田将嗣先生を講師にお迎えし、第4回「SS出前講義」を行いました。

今回のテーマは、「色と光と有機化学」でした。種田先生は、なぜ化学を学ぶのか、化学を学ぶことでどのようなことに役立つかなどを、ご自身の研究成果を通して、生徒に分かりやすくお話ししてくださいました。

講義では、はじめに、人が色を認知できる可視光と不可視光の存在について、色ペンと蛍光ペンでそれぞれ描いた絵に、白色光を当てた場合と赤・青・黄色光を当てた場合の見え方の違いを確認しました。そして、光は電磁波(波動)であり、その波長の長さにより見える色やエネルギーが異なること。産業分野においてはこの理論をベースに、有機化学で得た知識と様々な専門家との協力により、新たな付加価値のある商品を生み出せるという面白さを話していただきました。
また、種田先生は「学校の授業で無駄な学びはない」ということを度々強調されました。例えば、原子と分子の構造、光とエネルギーとの関わり、単結合と二重結合の違い、二重結合の共役など、一見何の役に立つのかと疑問に思う学びでも、光の三原則と色の三原則、および人間が色を認識するメカニズムとの関係から、色を作り出すことにつながるという興味深い内容でした。身近なところで、プリンターのインク、テレビや携帯電話などのディスプレイの開発、洗剤、有機ELなどが例として挙げられました。

生徒たちは、奥深い化学の世界にどんどんと引き込まれていくようで、熱心に聴講し、感銘を受けている様子でした。

最後に、「なぜリンゴは赤いの?」という疑問に、講義で学んだ有機化学の側面から答える人がいる一方、化学、植物学、物理学、経済学、栄養学、文学といった様々な視点から考える人がいることを紹介し、多様性の重要さを説いて締めくくられました。