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SS基礎学外サイエンス学習を実施(神戸大学素粒子論研究室・粒子物理学研究室)

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神戸大学素粒子論研究室・粒子物理学研究室で 学外サイエンス学習を実施しました

6月14日(火)の午後,高校1年生の学校設定科目「SS基礎」で、本年度最初の「学外サイエンス学習」が行われました。
この日は,1年生36名の生徒が神戸大学理学部素粒子論研究室および粒子物理学研究室に出向き,それぞれ講義の受講と施設の見学をさせて頂きました。

大学到着後,まず素粒子論研究室の坂本眞人先生からからご講義を頂きました。
講義の前半では,まず,昨年ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生の受賞研究テーマである「ニュートリノ振動」とはどのような現象であり,さらにそのことによって「ニュートリノが質量を持たなければならない理由」について学びました。そして,物質は素粒子から成るが,力の伝搬も素粒子で説明されることから,力の大きさが距離の逆2乗則に従うことを学びました。また,大統一理論や万物の理論として有力視されている超弦理論にまで触れて頂きました。

講義の後半では,光速度不変の原理から導かれる相対論の不思議な世界を概観しました。光速の0.999999999999999999倍の速さで進む宇宙船だと230万光年離れたアンドロメダ銀河と地球間をわずか3泊4日で往復可能であることを例に,「時間の進み方は観測者の運動状態でそれぞれに異なる」という事実を知ることができ,生徒達は大変驚くと共に相対論に大いに魅せられた様子でした。そして最後には最近の話題である「重力波」について,動画を交えながらわかりやすく説明して下さいました。

研修の後半は,粒子物理学研究室の蔵重久弥先生と矢野孝臣先生から,同研究室で行われている種々の研究テーマについてご紹介頂きました。CERNでのATLAS実験によるヒッグス粒子の発見,スーパーカミオカンデ実験によるニュートリノ振動の検証,暗黒物質の発見を目指すXMASS実験やNEWAGE実験に関するお話など,最先端の研究について触れていただき,生徒達も熱心に耳を傾け,質問を投げかけていました。実際に研究室を見学させていただき,初めて見る実験機器や測定機器や道具などを目の当たりにして,生徒達は興味津々の様子でした。

生徒達にとって,今回の研修は難しい内容であったにもかかわらず,素粒子物理学や宇宙といったものに大きな魅力を感じることができ,大変有意義なものとなったようです。