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橿原考古学研究所で「保存科学」について研修を実施しました

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 11月1日(火)の午後、高校1年生28名が奈良県立橿原考古学研究所に伺い、「保存科学」に関する講義の聴講と研究所及び附属博物館の見学をさせていただきました。
 この学外学習は、「学外サイエンス学習Ⅱ」と呼んでおり、文化財や史跡を科学的な視点から探究するという、奈良の地域性を生かしたカリキュラムで、郷土に対する科学的理解を深めることを目的としています。
 はじめに主任研究員の奥山誠義先生から「考古学を科学する」というテーマでご講義をいただきました。考古学、文化財とは何かというお話に始まり、埋蔵遺物をはじめとする文化財の調査・保存・修復において自然科学的な手法が欠かせないことを、出土繊維製品と壁画の顔料の分析作業についての解説を通してお示しいただきました。このご講義で、人文科学系に属する印象の強い考古学において、自然科学の成果が大きな役割を果たしていることを知ることができました。
 続いて、企画係長の水野敏典先生をはじめ、研究所の先生方のお世話で、研究所内の施設を案内していただきました。出土遺物の整理・修復を行う作業、遺物の計測・分析機器や保存処理を施す施設、また、遺物の収蔵庫や発掘に関わる様々なデータの保存の様子などを見学しました。そして、最後に、附属博物館で保存科学の成果である出土遺物の展示品を見せていただきました。
 保存科学の現場である研究所のバックヤードや、その成果である博物館展示を見学させていただくことで、ご講義いただいた内容をより実感の伴う形で理解することができました。