スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

諸活動

奈良学カフェ2022を行いました。

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 10月1日(土)、奈良学園中学校・高等学校の地学教室で行われた今回の奈良学カフェは、「卒業生による建築に関する講義」と題して卒業生である大手ゼネコン設計部にお勤めの竹村優里佳さん(本校29期生)をお招きし、お話を伺いました。建築に興味のある高校1年生、2年生の生徒たちが集まる中、車座になり、はじまりの挨拶を教頭先生に行っていただきました。カフェのようなリラックスできる空間にしたいという想いから名付けられたこの「奈良学カフェ」の由来などをお聞きしながら、本題の建築に関するお話を竹村さんに始めていただきました。
 竹村さんは、奈良学園中学校在籍時に、校内で行われたスクールプロジェクトで提案した設計のアイデアが当時、見事に採用されPTSルームやトイレ、大階段などが実際に実装されています。偶然にもその際、設計施工を行った会社に入社し、いま一級建築士として活躍しておられます。また個人の活動として、友人同士で結成したチームでエントリーした「大阪・関西万博」のトイレを建築する若手コンペでは見事選ばれ、実際に竹村さんが手掛ける設計・建築にも身近に触れる機会もある先輩の講座となりました。
 講座では、建築や土木の違いや建築とデザインの共通点、日本伝統の工法や入社後に手がけられた大きなプロジェクトの経験談を始め、建築に関するお話はもとより、本校の先輩として竹村さんの中学・高校時代のエピソード、また大学入試での苦労話や大学に入った後の過ごし方など、建築を目指す生徒たちに対して、リアルな先輩としての様々なアドバイスをしていただきました。竹村さんの将来のビジョンなど突っ込んだ話題も出るなど、集まった生徒たちと共にリラックスした雰囲気の中、ざっくばらんなトークを繰り広げながら、最後は進路相談になるなど、いい先輩とのやり取りとなり、集まった生徒たちには、貴重な出会いが生まれる場となりました。

第一回奈良学塾「里山の森をそだてるクラブ-入門編-」を行いました

  • 第一回奈良学塾「里山の森をそだてるクラブ-入門編-」を行いました
  • 第一回奈良学塾「里山の森をそだてるクラブ-入門編-」を行いました
  • 第一回奈良学塾「里山の森をそだてるクラブ-入門編-」を行いました
  • 第一回奈良学塾「里山の森をそだてるクラブ-入門編-」を行いました

 7月31日(土)、本校内の里山にて、奈良県内在住の小学生と保護者の皆さんを対象に、日本ビオトープ管理士会の小泉さん、具志堅さんのご指導のもと、「里山の森を育てるクラブ-入門編-」を行いました。
 里山全体をまわりながら、教員は生徒達が里山で取り組んでいる環境保全、椎茸や稲などの栽培、森の中の菌類などに関して、説明をしました。
 日本ビオトープ管理士会の方々から、「森の中の日のあたらない湿ったところにはカエルがいます」「落ちている木をどけると地面に生息している昆虫がいますよ」と教わると、小学生は昆虫をどんどんつかまえていきました。
 棚田周辺では、飛んでいるトンボを追いかけ、「トンボつかまえた!!」と大きな歓声があがりました。また、棚田の水の中にはエビがいることに気づき、街中とは違う里山の環境に新しい発見がたくさんあったようです。
 里山をまわった後は教室にもどり、小泉さん、具志堅さんから、採集した昆虫の詳しい名前や生態を教えていただきました。参加者には環境保全の取組が多様な生物の生息に関わることを知っていただけたようです。

ホタル観察会を実施しました

 昨年度と今年度の課題研究で、ホタルの保全に携わった生徒を対象に、ホタル観察会を実施しました。
 本校ではおよそ10年前から、校内に生息するホタルの保全を目的とした環境研修・保全実習を実施しています。その甲斐もあり、ゲンジボタルとヘイケボタルの2種を校地・里山にて観察することができます。大雨で流されてしまうなど個体が激減することもありましたが、今年は5月中旬の早い時期から数多くのゲンジボタルを観察することができました。
 6月4日に実施したホタル観察会でも、ピークは若干過ぎましたが、数多くのゲンジボタルが飛んでいるのを観察することができ、参加した生徒はその優雅な動きに魅了されていました。一方で、棚田付近で見られるヘイケボタルはまったく飛んでおらずがっかりしましたが、年中湛水している棚田の中で終齢幼虫が光っているのが観察でき、これからさなぎを経て羽化を始めてくれるのが期待できそうです。
(追記)6月25日の第2回観察会では棚田付近のヘイケボタルも昨年度並みに飛翔するのが見られ、里山奥のため池や貯水池など、これまで観察できていなかったエリアにもゲンジボタルを中心として多数のホタルが生息していることが観察できました。

第2回「文系科学探究講演会」を行いました

  • 第2回「文系科学探究講演会」を行いました
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  • 第2回「文系科学探究講演会」を行いました
  • 第2回「文系科学探究講演会」を行いました

 5月7日(金)、高校2年生の32名が大教室に集まり、「SSH文系探求研究」を、本校第30期生の有本周翔氏(データサイエンティスト)を講師に、リモートによるレクチャーを行いました。今回のテーマは「統計データの利活用について」です。
 まず有本氏が本校を卒業後、大学、並びに社会人となってから経歴が紹介され、統計データ分析との出会いや、仕事としてその分野に取り組んできた統計データ分析にかかわる案件についてお話がありました。
その中で、統計データ分析が、科学的データ分析だけではなく、マーケティングや販売戦略、経営戦略への活用などの施策づくりなどに活用されていることについて、わかりやすい例を示しながら手法について説明がありました。
 さらに、統計データは数値として分析するだけではなく、それをわかりやすく「見える化」することが大切であることを、調査例に基づく数字の羅列とグラフ化されたデータを比べながら実感させてもらいました。こうしたお話の中で、統計データ分析について勉強しようとする場合、まずは自分たちで興味のある分野から始めてほしいとお話がありました。最後に質疑応答で「統計サンプルはどこから入手するのか」などの質問も多数あり、それに対して、生徒目線でのわかりやすい回答をもらいました。

第1回「文系科学探究講演会」を行いました

  • 第1回「文系科学探究講演会」を行いました
  • 第1回「文系科学探究講演会」を行いました

 今年度の高校2年文系生徒32名は課題研究「文系科学探求」で、「面白くて豊かな奈良をつくろう」をテーマに研究活動を進めています。4月27日(火)には、生駒市SDGs推進課上野貴之さまを講師にお招きし、生駒市が抱える課題とSDGsを通した課題解決策についてお話を伺いました。
 生駒市が抱える課題では住宅地である生駒市も将来的には人口減少や少子高齢化の課題に直面していることを解説してくださいました。生駒市の少子高齢化の特色としては、宅地開発された地区が一斉に高齢化が進んでしまったことにあり、市全体よりも住宅地の高齢化が進んでいることがあり、生駒市としては大阪のベッドタウンから脱出する必要があると考えているとのことでした。このような課題に対して、生駒市は環境モデル都市・SDGs未来都市として環境だけでなく社会・経済にも配慮したまちづくりを行い、全国のモデルとなる都市を目指しているとのことです。
 SDGsの考え方を使い、行政はいこま市民パワー(株)の取り組みを通して、地域内での経済循環のしくみや収益を生駒のくらしを良くするために使っていることなどを紹介いただきました。
 質疑応答の時間では,生徒からは「生駒市はベッドタウンとして発展した過去より,立地がいいことは証明されていることと思います。大阪(なんば)と奈良の中間点にあることから,観光地より安価な値段で宿を開くことは可能でしょうか?」といった質問があり,「空き家を使って貸し切りができる宿を開業されている方や住宅を活用して民泊をされている方もいらっしゃいます。」というお答えを頂戴しました。
 当日は、新型コロナウイルス対策のためにリモートでの講演となりましたが、生徒たちは自分たちの課題研究をより深いものにするために、熱心にお話を伺っておりました。

令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました

  • 令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました
  • 令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました
  • 令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました
  • 令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを開催しました

 11月22日(日)、令和2年度・近畿SSH環境活動フォーラムを本校にて開催しました。
 参加したのは、近畿大学附属豊岡高等学校、奈良県立磯城野高等学校、奈良学園登美ヶ丘高等学校、本校の4校から集った生徒たちです。
 午前中は、京都大学大学院 地球環境学堂教授 柴田昌三先生をお招きし、「利用されない森林資源と劣化する生態系 -これで環境は守れるのだろうか-」をテーマに基調講演をいただきました。その中で、社会状況と森林の変遷について、データを示しながら説明していただき、環境の変化と自然循環をふまえた人間活動との関わりを認識するとともに、地球環境を学ぶことの大切さを教えていただきました。また、住環境におけるグリーンエリアの激減と、それにより生物多様性が維持されにくくなっていることについて問題視され、今後の課題として、そのような環境がどのように推移していくかを観察していくことが不可欠であることをお話しいただきました。講演最後の質疑応答では、「住宅地におけるグリーンネットワークについて」や「街路樹の意味合いについて」など、参加した生徒から積極的に質問があがりました。
 続いて、参加した各校の生徒が、自校で取り組んでいる環境活動やそれに関連する研究について発表を行いました。それぞれの学校での成果に対し、参加した生徒からはもちろん、同席した先生方からも「素晴らしい成果ですね」と驚きの声が聞かれました。
 午後からは里山実習を行いました。生徒は長靴とヘルメットを身に付け、本校敷地内の里山に入り、チェーンソーによる枯れ松の伐木を見学しました。その後、2つのグループに分かれての実習に移り、里山保全実習では、和歌山大学システム工学部教授 養父志乃夫先生を講師に、のこぎりやはさみを手に、細い木や枝の伐木や落ち葉を集めての活用法など、里山の利用法を実践的に学びました。ホタルミミズ探索実習では、奈良県立磯城野高等学校教諭 吉田宏先生を講師に、ホタルミミズの講義を受けました。講義では、幻のミミズといわれていたホタルミミズが、実はありふれた存在であり、身近な土の中からも発見されることに気がついた経緯についてお話いただき、その後、生徒たちも校内でホタルミミズを採集し、実際に光らせる実習を行いました。
 さまざまな研修を終えた後、自由討議の時間には各校からさまざまな意見や質問が出て、生徒は活発に交流していました。これからのお互いの活動や研究の参考になるところもたくさんあり、フォーラム後でもさらに意見交換を行っていた生徒も見られました。

今年度の近畿SSH環境活動フォーラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構のSSH交流会支援を受けて開催したものです。このような取組が、各校でのさらなる環境保全活動につなげていって欲しいと願っています。

中3生の課題研究ジュニア指導を行いました

  • 中3生の課題研究ジュニア指導を行いました
  • 中3生の課題研究ジュニア指導を行いました
  • 中3生の課題研究ジュニア指導を行いました
  • 中3生の課題研究ジュニア指導を行いました

 本校は中3段階で、探究心を育み、自ら学ぶ楽しさを知るという目的から、課題研究ジュニア(卒論)に取り組んでいます。7月20日(月)、生徒たちが課題研究の途中経過を担当教員に報告し、指導を受けました。
 「エナジードリンクは危ないのか?」をテーマにした生徒は、「海外で起きた大量摂取による死亡事故など危険なイメージもあるけれど、エナジードリンクは日本のスーパーやコンビニで普通に売られています。成分やリスクについて調べようと思いました」と話し、カフェインや糖分、保存料の含有量や人体への影響、習慣的に飲み続けることの危険性を検討しようとしています。担当の中本先生からはエナジードリンクの消費者層について調べ、学内でもアンケートをとってみてはとアドバイスを受けました。また中本先生は「子どもの糖尿病が増えているとの統計もあるので、指導しながら自分もエナジードリンクについて一緒に勉強していきたいです」と話していました。
 別の教室では、高3学年の野村先生が3名の生徒の課題研究を指導をしました。
 「坂本龍馬と中岡慎太郎を暗殺した人物」をテーマに選んだ生徒は、もともと歴史が好きだったことに加え、お母さんが高知県の出身であったことがきっかけで土佐藩にまつわる人物や事件に興味を持ったそうです。近江屋事件で行われた暗殺は、実行犯については京都見廻組説が有力であるものの諸説あり、くわしいところはわかっていません。指導を受け「ふたりの生涯や思想など伝えるべき情報がとても多いので、章立てをどうしぼるかまだ悩んでいます」と話していました。
 他にも「デカレンジャー」についてまとめようと考えている生徒は、まだ小さかった頃、兄の見ていたデカレンジャーを父が録画で残しており、それを見て大好きになって、調べたいと思ったそうです。「子どもの頃見たいろいろな番組の中で一番おもしろいと感じたのがデカレンジャーでした。長い話数で描かれる物語や、CGが少なくて特撮らしい特撮であるところが好きです」とのこと。野村先生も特撮ものに造詣が深く、中でもデカレンジャーがお気に入りだった縁で担当になりました。先生は「ただの紹介にとどまらず、論文になるようなテーマ設定を考えよう」とアドバイスしました。
 このように卒業論文では、学年を問わず全教員が中3生を指導するというのも魅力の一つです。校内の至る所で、指導を受ける中3生がいます。今日の指導を終えた野村先生は「担当教科である歴史を中心に、毎年さまざまな課題研究Jの指導を担当しますが、今年は幅広いテーマが集まりました。自分が生徒から教えられる面もあるので、一緒に学んでいけるのを楽しみにしています」と話しています。
 

第1回奈良学カフェを実施しました

  • 第1回奈良学カフェを実施しました
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  • 第1回奈良学カフェを実施しました
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 2月8日(土)、第1回奈良学カフェを実施しました。この取り組みはスーパーサイエンスハイスクールとして進路指導部と連携し企画されました。企業で働く第一線の研究職の皆様をお招きして、SSHとしての本校の目標でもある「科学人の育成」につなげようとする試みです。今回は、ロート製薬(株)ロートリサーチビレッジの研究員である佐藤康成先生、池山芳文先生、小谷莉子先生の3名をお招きし、本校SSHコース所属の生徒6名とカフェブレイク形式での交流会を実施しました。
 まずはじめに、「研究を仕事にする -理科好き学生が研究開発で社会貢献するために-」というテーマで、3人の研究員の方がどのようなキャリアを積まれてきたのか、経歴と現在の職業に至るまでを、その時に感じた夢や悩み、学生生活の思い出を交えながらご紹介くださいました。その中で生徒達から挙がった質問に「出向」という言葉がありました。出向で大学や他の企業に行き働くことがあるというスタイルが新鮮であったようですが、先生方からは、ビジネス戦略として大学の研究室に出向したり、研究内容を共同開発する事例をわかりやすく紹介していただき、研究職として採用されても、様々な形で働くことになるということを学んだようです。また、ロート製薬では外国籍の方が多く働かれていて、ほとんどのミーティングが英語で行われていると聞き、英語などの語学力の向上も必要だと認識したようです。その後はカフェブレイクの形式でリラックスしたムードの中で、今後の進路決定に参考となる貴重な機会を得られたのではないでしょうか。

第2回奈良学塾「小学生科学教室」を開催しました

  • 第2回奈良学塾「小学生科学教室」を開催しました
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  • 第2回奈良学塾「小学生科学教室」を開催しました
  • 第2回奈良学塾「小学生科学教室」を開催しました

 2月8日(土)、本校第1化学室にて第2回「奈良学塾 小学生科学教室」を開催しました。今回は「チューインガムの科学と液体窒素の科学」と題したテーマでユニークな実験を紹介。参加者は事前にWEBで申込みをされた小学生のお子さんと保護者の方々、講師は本校の工藤博幸教諭でした。
 まず、前半は市販のチューインガムを使って消しゴムを作る実験でした。参加者の方々にチューインガムを渡して、しっかり噛んで「ガムベース」にしてもらいました。そして洗剤を混ぜると消しゴムが完成。洗剤以外の他の物と混ぜる実験なども行い、材料の性質について理解を深めていただきました。また、後半は液体窒素を使った実験でした。液体窒素をテーブルに流して状態を観察したり、マイナス196℃に冷やしたマシュマロを試食したり、様々な実験を紹介。賑わう時間となりました。「科学教室は学校のホームページで見て、以前から参加してみたいと思っていました。今日は子どもがガムの実験を楽しんでいました。先生の説明がわかりやすくていいですね」と参加された保護者から感想が聞かれました。 

近畿大学附属豊岡高等学校のみなさまが来校

  • 近畿大学附属豊岡高等学校のみなさまが来校
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  • 近畿大学附属豊岡高等学校のみなさまが来校
  • 近畿大学附属豊岡高等学校のみなさまが来校

 11月16日(土)近畿大学附属豊岡高等学校の先生と生徒さん5名が、本校の里山見学のため来校されました。
 8月7日~10日の国内研修「コウノトリとの共生研修」のときに兵庫県豊岡市田結地区で一緒に活動したことがきっかけでした。里山の整備、棚田、エコトーンなどを、「コウノトリとの共生(里とヒトとの共生)研修」に参加した本校生徒2名とともに案内させていただきました。最後に里山で栽培しているシイタケを採取してもらいました。気候的にシイタケがまだあまり出ていなかったのは残念でした。里山見学の後は、地学教室で生徒達によるポスター発表や国内研修のときの写真などを見ていただきました。生徒達も、自分の学校の里山を改めて説明することで、学校林への理解が深まりました。近畿大学附属豊岡高等学校のみなさん、ありがとうございました。

SS課題研究統一実験を実施

  • SS課題研究統一実験を実施
  • SS課題研究統一実験を実施
  • SS課題研究統一実験を実施
  • SS課題研究統一実験を実施

 7月24日(水)、サイエンス館にて高2生が、SS課題研究統一実験を行いました。生徒らがグループに分かれて、自らテーマを決めて、実験をする内容です。5月から担当教員のもとで準備を始め、7月の2日間が実際の実験日でした。
 実験は、理系の生徒は「クラッカーの音を大きく鳴らす方法」や「カビの発生を抑制する成分の調査」「ペットボトルを利用しての水力発電」などグループごとのテーマに基づいた科学的な実験に取り組みました。また、文系の生徒はビッグデータなどを利用してのビジネスプラン作成に挑戦。どちらも、チームワークの良さを見せつつ、教員のアドバイスにもしっかり耳を傾けていました。
 今回の実験の結果は生徒らが後日、レポートにまとめます。また、優秀作品の発表も予定しています。

高校2年生文系でSS課題研究「文系科学探究」がスタート 

  • 高校2年生文系でSS課題研究「文系科学探究」がスタート 
  • 高校2年生文系でSS課題研究「文系科学探究」がスタート 
  • 高校2年生文系でSS課題研究「文系科学探究」がスタート 
  • 高校2年生文系でSS課題研究「文系科学探究」がスタート 

 本校のSSH研究開発課題は「探究心を持ち、課題発見能力と課題解決能力を備えた、持続可能な社会を構築できる人材の育成」です。その課題を達成するために、本年度(2019年度)から、高校2年生では理系に加えて文系においても学校設定科目「文系科学探究」を新設し、SS課題研究を実施しています。
 具体的に、「文系科学探究」ではICTを活用してデータの収集と分析を行い、現代社会における課題の発見とその課題の解決のため方策をグループワークなどを通して考えます。第1回では、「証券知識普及プロジェクト」から提供された教材を使い、データの分析を通して、テーマパークの「再生計画」について議論しました。第2回では、タブレット端末をつかい、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)にアクセスし、学校所在地の大和郡山市と研修旅行でファームステイをする帯広市のデータを比較分析しました。そして、それぞれの地域の課題についてジグソー法を用いて「グループ→全体」で発見・確認をしました。なお、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方自治体の様々な取り組みを情報面から支援するために、まち・ひと・しごと創生本部事務局が提供する、産業構造や人口動態、人の流れなどの官民ビッグデータを集約し、可視化するシステムです。今後とも活用していきたいと考えています。
第3回では、日本政策金融金庫から講師をお招きし、ビジネスの手法にもとづき課題発見のためワークショップを実施しました。今後、日本政策金融金庫から引き続き講師をお招きしてグループごとにビジネス・アイデアを考えるほか、近畿財務局によるデータをもとに日本の財政の現状と課題を考える「財政教育セミナー」を実施する予定です。生徒たちが、数学的なデータ分析・発表の手法を身につけ、課題を発見したり自らの進路について主体的な目的意識を形成していく契機にしていきたいと考えています。

第2回 奈良学塾を開催しました。

  • 第2回 奈良学塾を開催しました。
  • 第2回 奈良学塾を開催しました。
  • 第2回 奈良学塾を開催しました。
  • 第2回 奈良学塾を開催しました。

 2月9日(土)本年度 2回目の奈良学塾が開催されました。テーマは『消えるボールペンの科学と消える墨汁作り』です。講師はおなじみ、本校理科教諭の工藤博幸教諭です。受講される小学生のみならずワクワクしている保護者の方も多く見受けられました。本校の中学生高校生も、補助で実験の手伝いをしました。
 まずは消えるボールペンの話。紙に書いた文字がどのような仕組みで消えるのか、という説明からスタート。巷でも販売されているフリクションなどのペンは消えているのではなく、実際は摩擦熱を利用して『見えなくなっている』という仕組みで、実は温めると消えてしまうという特徴をわかりやすく説明いただきました。その実証として、文字を書いた場所にホットプレートを当てると書いた文字が消えてしまい、子どもたちもびっくりした様子でした。その後、コールドスプレーで消えた場所を冷やすと再び文字が出てきました。目からウロコの発見に子どもたちも驚きの声をあげていました。
 次に「消える墨汁の謎」です。実験で使用した墨汁やイソジンの中には『ヨウ素』という成分が入っており、水に溶けている時は茶色ですが、ビタミンCを混ぜると色が消えるという実験です。イソジンをふりかけたぞうきんにビタミンC入りの飲料をふりかけてこすると見事に汚れが落ちびっくり!市販の柑橘系のジュースでどれが一番消えるのかクイズなどあり、笑い声で包まれました。
 最後に先生がテレビ大阪でテレビ出演されている『おでかけ発見バラエティ かがくdeムチャミタス!』の紹介をして、終始笑い声が絶えない楽しい講座が終了となりました。毎回リピーターで参加されている坂本さん親子は、工藤先生のファンで、『毎回身近なものを使った実験で、家でも簡単にできるので楽しいです。』と講座の面白さを伝えてくれました。参加いただきました小学生ならびに保護者の皆さま、お越しいただきありがとうございました。

国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構のJoshikai for Futureに参加しました

  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構のJoshikai for Futureに参加しました
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 SS発展コースの女子生徒2名が  国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構のJoshikai for Futureに参加しました。
 7月25日、26日の二日間、「量子生命科学に関する国際シンポジウム」が千葉県幕張メッセにて開催されました。それに合わせて、全国から48名の女子高校生を集めた「Joshikai forFuture Scientists-International Mentoring Workshop in Science and Engineering」が同機構の主催で開催され、本校からは高校2年生の女子生徒2名が参加しました。
 科学の分野で活躍する著名な女性研究者(外国から3名、日本から3名)がメンターとして参加され、彼女たちの講演を英語で聴講しました。また、グループデイスカッションにおいては、人生の先輩として、女子生徒たちの夢や不安に丁寧にアドバイスをいただきました。また、二日目の午後は、国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構の放射線医学総合研究所を見学しました。
 高い志を持つ日本各地の女子高生や科学の第一線で活躍する女性研究者と一緒に二日間を過ごしたことで、本校の生徒も大きな刺激を受けました。今回の体験が、生徒たち自身の将来への夢を前進させるきっかけとなってくれることを祈っています。

第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催

  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催
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 7月29日、奈良県が取り組む「奈良県 山の日・川の日」にちなむイベントの一環として、本校敷地の里山で、「奈良学・里山の森を育てるクラブ」を開催し、県内の小学生とその保護者20組が、捕虫網や虫カゴを手に参加しました。校敷地内にある広大な里山の自然を体感しながら、補修網で昆虫採取を行い、昆虫の名前や特徴を確認しながら、自然の大切さを感じていただく内容です。
 当日、参加者の皆さんは、第1化学室でのレクチャーの後、いくつかのグループに分かれ、本校の卒業生で組織する「矢田の丘里山支援チーム」やSSH系の生徒によるTA(ティーチングアシスタント)と一緒に、さっそく昆虫採取に出かけました。
 
 まず発見したのは、きれいな色に輝くタマムシです。タマムシの羽根の色は長く衰えず、法隆寺宝物「玉虫厨子」にも使われている話しに、保護者の皆さんからも「宝物を見つけた感じですね」と声があがっていました。またカマキリやセセリチョウ、さまざまなトンボも捕まえました。中でも山に生息するオオゴキブリを子どもが捕まえると、保護者からは「きゃー、ゴキブリじゃない!」と悲鳴もあがっていましたが、この種は無害であることを教わり、それでも「やっぱり好きになれない」と笑っていました。ナナフシはほとんどがメスで、オスが稀にしかいないという話しを聞いて「えっ、男子がいらないってことですよね」という声がお父さんから上がっていました。
 
 教室に戻って、和歌山大学システム工学部教授の養父志乃夫先生やアシストメンバーから、採取した昆虫の名前を教えていただき、40種にも近いその一覧が黒板いっぱいに書かれました。最後に例年通りにカブトムシとミヤマクワガタのプレゼントですが、今年は個体が少なく、それぞれ1匹ずつになり、残りは7個のおもちゃのカブトムシになりました。
「おもちゃの方が死なないからいい」というおもちゃ狙いの子どももいました。
 
 暑さで少し疲労ぎみの保護者に比べて、子どもたちは終わってからも、トンボなどを見つけては虫取り網で追いかけながら「来年も絶対に来ような」と、このイベントで出来た友達同士で話していました。

第2回「奈良学塾」小学生対象「科学教室」が開催されました。

  • 第2回「奈良学塾」小学生対象「科学教室」が開催されました。
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2月25日、本校サイエンス館にて県内在住の小学生とその保護者を対象にした第2回奈良学塾「科学実験教室」が開催されました。

今回のテーマは、身の回りの材料を使った「ドライアイスと氷の2つの冷媒でアイスを作ろう!」で、
担当は本校の工藤教諭です。

実験に入る前の予備知識として「水が氷になる温度」についての話がありました。

水が氷になるには通常は0度以下(マイナスの世界)になる必要があります。
水を氷にするための道具としては

冷凍庫
氷+食塩
ドライアイス
液体窒素

があり、それぞれがマイナス何度なのか、など質問形式で聞いたところ、手を挙げて元気よく答えてくれました。
(実際には冷凍庫→-18℃、氷+食塩→-15℃、ドライアイス→-78℃、液体窒素→-196℃)

今回の実験では、純粋な水ではない液体(オレンジジュースとココアジュース)をアイスにする場合は、更に低い温度が必要になるという事を前提に、『氷と食塩』『ドライアイス』を使ってアイス作りを体験しました。

まずは、オレンジジュースをシャーベットにする実験からスタート。
大きなボウルに氷を敷き詰めて、食塩をかけ0度以下になる状態を作り、その上にオレンジジュースを入れた小さなボウルを置いてくるくる回すという実験です。
回していると、オレンジジュースの外側と内側が白くなってくるので、そのタイミングでスプーンを入れるとシャーベットになりました。
シャーベットにするにはかなり早い回転が必要になり、最初はなかなかシャーベットにならなかったのですが、2回目は回すコツを掴んで10分以内で手早く作れるようになりました。

続いてはドライアイスを使ってココアジュースをアイスにする実験です。

ココアジュースの中に塊のドライアイスを入れるとボコボコと泡がでる状態になり、ドライアイスをかき混ぜると、みるみるうちに濃厚なココアアイスになりました。

どちらの実験も学びながら美味しく食べられる、楽しいな実験となりました。

京大研修会を実施しました

  • 京大研修会を実施しました
  • 京大研修会を実施しました
  • 京大研修会を実施しました
  • 京大研修会を実施しました

 12月14日(水)、中学3年生と高校1年生84名が、京大研修会に参加しました。
 京都市左京区にある京都大学吉田キャンパスに到着すると、まず吉田南総合館北棟にある講義室へ移動。京都大学人文科学研究所准教授の藤原辰史先生による講演をお聞きしました。
 藤原先生は中学高校は受験勉強という与えられた問題を解く側だが、大学は学問、自分で問題を見つける側に立つという点で違いがあると述べられました。その後、自身の専門である農業技術史やドイツ現代史について解説されました。
 特にユダヤ人を600万人殺害したナチスが、有機農業に関心をいだき、家の残り物を全て鍋に入れて食べる「アイントップフ」をしている当時の写真を紹介され、こういった「歴史のパラドックスにおける問い」が自身のモチベーションになるということを紹介されました。貴重なお話の後、質疑応答の時間では、生徒から遺伝子組み換え食品の安全性に関する問題などについて質問の手が挙がり、わかりやすく解説をしてくださいました。

 その後、各班に分かれ、本校の卒業生と共に昼食。今回は30期~35期生9名の卒業生が案内役として、キャンパス内の各所を見学させていただきました。
 班によっては、先輩が所属する学部の講義を見せてもらえたり、馬術部で馬を見せてもらえたりした生徒もいました。京都大学に在学する先輩方と直接言葉を交わし、構内を散策しながら大学での研究や学生生活について話を聞くことができたのは、とても有意義でした。

 参加した生徒からは「先輩から学校での普段の授業を大切にすれば合格できるという話を聞き、がんばろうと思った」といった声が聞かれました。最先端の設備や研究現場に実際にふれることで、生徒たちも新鮮な刺激を得た様子でした。

SS基礎「化学教室」を実施しました

  • SS基礎「化学教室」を実施しました
  • SS基礎「化学教室」を実施しました

11月22日(火)午後、高校1年生20名が本校第1化学室でSS基礎「化学教室」を行いました。

今回は、本校の工藤教諭の指導のもと、お菓子やジュースなどの身近な食品を使って、様々な実験をしました。
まず1つ目は、口の中でシュワシュワするお菓子の再現でした。重曹とクエン酸との化学反応で二酸化炭素が発生します。この弱酸遊離の原理を使ったお菓子はたくさんあることも知ることができました。
次に、ジュースを使ったアイスクリーム作り。これは凝固点降下を利用した実験でした。ジュースを氷と食塩で過冷却の状態にしたところに衝撃を与えると一気に凍っていく様子を観察しました。
最後に、チョコレートの科学です。チョコレートの材料がどんなものであるかを考え、その主な成分であるカカオバター、カカオマスを使ったチョコレート作りも行いました。

今回、身近な食品を使ったこともあり生徒たちはとても楽しそうで、あっという間の2時間でした。これからは食品の原材料名を確認することも多くなりそうです。

高Ⅱ理科課題研究統一実験を実施

  • 高Ⅱ理科課題研究統一実験を実施
  • 高Ⅱ理科課題研究統一実験を実施
  • 高Ⅱ理科課題研究統一実験を実施
  • 高Ⅱ理科課題研究統一実験を実施

7月25日(月)、26日(火)の2日間、高校2年生が理科課題研究の統一実験をおこない、
本校のサイエンス館では、多くのグループが実験に取り組みました。

「理科課題研究」は、高校2年生の理系生徒全員(特進コース理系・医進コース・理数コース・SS発展コース)に必修の研究です。5月から理科の指導教員と共に研究内容の準備を始め、毎年7月下旬の午後、2日間にわたり「統一実験日」が設けられ、この日から、2学期一杯かけて、生徒達の実験が続きます。

自分たちの研究テーマにしたがって、アルコール発酵の検証や花火のしくみ、水質調査など、普段の授業では取り扱わない内容の実験にじっくり取り組みました。実験でうまくいかない点は、指導教員と相談しながら工夫している様子でした。今後はさらに追加実験を行い、論文の作成、研究発表会へと続いていきます。

科学番組のお知らせ(工藤教諭)(追加)

  • 科学番組のお知らせ(工藤教諭)(追加)
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本校の工藤教諭が出演する科学番組が次のように放送されます。
よろしければご覧ください。

<番組名>
「かがくdeムチャミタス」
石田靖さん(よしもとクリエイティブエージェンシー所属、吉本新喜劇)、たこやきレインボー(スターダストプロモーション所属、avexからメジャーデビュー)の皆さんと一緒に、実験を通して科学の不思議を楽しく探究する関西発の番組です。
(テレビ大阪、福井テレビ、テレビユー山形、新潟総合テレビ、琉球放送でオンエア)

<テーマ>
「大実験!!たこ虹2人が4トンの飛行機を引っぱる!」

<放送日>
テレビ大阪   4月 3日(日)   あさ7時15分~
(4月から放送時間帯が変わりますのでご注意下さい)
奈良テレビ   4月10日(日)  ゆう 6時15分~ 
びわ湖放送   4月 9日(土)  ゆう 6時15分~
テレビ和歌山  4月 9日(土)  ゆう 6時15分~
福井テレビ   4月 9日(土)  あさ10時25分~
テレビユー山形 4月16日(土)  あさ 6時15分~
新潟総合テレビ 4月10日(日)  あさ 6時15分~
琉球放送    テレビ大阪より約3ヶ月遅れで放送

番組公式HP  

福井県敦賀市で放射線の体験学習(SS研究チーム、科学部)

  • 福井県敦賀市で放射線の体験学習(SS研究チーム、科学部)
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3月28日(月)に中学生5人(中3生3人、中2生1人、中1生1人)が放射線の体験学習をしてきました。

11時前に福井大学附属国際原子力研究所に到着しました。最初に、所長の安濃田 良成先生(教授)から激励をいただきました。安濃田先生は、毎夏、福井県小浜市で開催される「SSH環境・エネルギー学会inOBAMA」で運営指導員もされ、本校の発表についてもご指導を賜っています。

次に、大阪大ご在職中から福井大へご転勤後も本校をご指導いただいています泉 佳伸先生(教授)と、この度の学習のコーディネートとご調整をしていただきました松尾 陽一郎先生(特命助教)から各研究室内の見学・解説と実習指導を受けました。

見学では、松尾先生から、生物に放射線がどういう影響を与えるか、ハムスターの細胞に放射線を照射して細胞分裂の様子を観察するための装置の解説を受けたり、泉先生のご開発であるマイクロ波を利用してDNAがどういう影響を受けたか調べるための装置(特許取得)などを実際に触れることができました。

このマイクロ波による技術は低線量の放射線被曝線量の評価にも応用されているそうです。また、原発から11kmほどの立地にあるこの研究所は、原子力防災や原子力以外も含めた広域災害について広く市民の皆さんへ学習する場を提供されてもいます。

生徒達も、原子力災害のときに着用する防護服やマスクに実際に触れたり、また、阪神淡路大震災から得た教訓として災害発生直後の時系列でどんな防災グッズが必要であるかを、実際に防災グッズを手にとって、なぜそれが必要なのかを学びました。

防護服はとても軽いこと、防護服では放射線は防げないこと、防災グッズは闇雲に揃えるのではなく、災害発生直後(0次)、災害の状況がわかり始めて(1次)、避難生活が長引く場合(2次)とわけて何が必要なのかを考えることなど、商品リストではなく実際に莫大な数の実物展示を実際に手に取ることで考えることができました。なお、大規模災害における敦賀市の広域避難先は、福井県内では西へは小浜へ、東へは嶺北地方へ、そして県外へは私たちの奈良だそうです。

見学の後は、福島で実際にどういう食品検査が行われているのかをNaIシンチレーションと200kgほどある分厚い鉛で覆われた測定箱、実際に食品を入れるマリネリ容器を用いて、乾燥昆布、ひじき、玄米、白米、乾燥バナナの放射能濃度の測定を体験しました。

実際に昆布やバナナを測定してカリウム40のピークがスペクトルに現れることや何Bq/kgの放射能濃度なのかも測定体験できました。実際の研究では60分以上の長時間の計測をされることから、今回は時間が誤差に与える影響を、10分間と1分間で相対誤差がどう変わるかを実際に測定して確かめることもできました。

研究所での最後は、大学生や大学院生の皆さんと交流会がありました。「福井大学の数ある理系研究室の中でも原子力や放射線の研究ということで家族の反対はなかったか」に対しては「おばあちゃんが心配しているようで、でも実際は危険なことはしていないし、不安を払拭できるようにきちんと伝えて行かねば」と回答いただいたり、「計測器が結果を出すのに1時間以上かかるとき何をしていますか」に対して、「調べものをしたりしている。大学は何をしなさいと言われないので自分でどう余った時間を過ごすかは研究ではとても大事」と教えてもらったり、生の声を聞くことができてとても貴重な体験となりました。

午後は、泉先生にお車で福井原子力センターの「あっとほうむ」(科学館施設)へ送っていただき、宮下洋美先生から解説を受けました。福井県内の小学校にもあるモニタリングポスト(ほうしゃせん見守り隊という装置)、福井県になぜこんなに多くの原発が建てられてきたのか、もんじゅや高浜の各燃料集合体の実物モデル、ウラン鉱石から核燃料ができるまでの実際のレプリカ、霧箱による環境放射線の観察などを解説いただきました。

その後、核分裂で崩壊熱が出ることや制御棒で崩壊を抑えていくことなど理解する参加体験型装置を実際に体験したり、東京電力提供のビデオで東京電力福島第1原子力発電所の事故直後から現在までの変化を学びました。また、春休みのイベント期間中でもあり、水素燃料電池カーやクッキングに関わる実験も多く体験できました。生徒達は早朝に自宅を出て、夜に帰宅するまで、実に盛りだくさんの実物体験と学習ができ、とても貴重な一日となりました。

安濃田先生、泉先生、松尾先生、宮下先生、たいへんお世話になりました。ありがとうございました。

第2回奈良学塾「科学教室」(小学生)を開催

  • 第2回奈良学塾「科学教室」(小学生)を開催
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  • 第2回奈良学塾「科学教室」(小学生)を開催
  • 第2回奈良学塾「科学教室」(小学生)を開催

2月13日(土)の午後1時半より、本校が地域交流事業として実施している小学生対象の奈良学塾「科学教室」を開催しました。奈良県、大阪府、京都府等から小学生とその保護者50名の方が参加してくださいました。

今回のテーマは「飲み物食べ物で色を調べよう&チョークからの絵の具づくり」でした。前半はチョークの粉から手作りで絵の具作りにチャレンジしました。そして後半は飲み物や食べ物の色の変化を通して、そこに含まれる物質の秘密を探るという実験を行いました。

講師は科学技術振興機構(略称JST)が認定する「サイエンスレンジャー」として、全国各地での理科実験イベントやメディア(出演テレビ番組:『かがくdeムチャミタス(テレビ大阪、奈良テレビはじめ7局)』他)でも活躍中の工藤博幸先生です。
また、本校の卒業生と科学部の生徒がティーチング・アシスタントとして協力してくれました。

まず青色、赤色、黄色のチョークの粉を混ぜ合わせる事でさまざまな色の粉が出来る事を学びました。例えば青色と赤色の粉を混ぜ合わせる事で紫色。黄色と青色を混ぜ合わせる事で緑色。それぞれの色のチョークの粉は混ぜ合わせる配分によって同じ色系でも、色のバリエーションを作り出すことが出来る事も学びました。

保護者と一緒に、小さなビニール袋に2色のチョークの粉を入れたものを7つ、7種類の色を作りました。そしてその中に洗濯のりを注入して、よく揉みほぐすと自分だけのオリジナルな絵の具の完成です。
「感動しますよね。まさか絵の具を自分で作る事が出来るなんて」と保護者の皆様も目を輝かせて絵の具作りを大いに楽しみました。

次に工藤先生がペットボトルに入ったお茶の色を一瞬にして透明にするマジックを行いました。参加した児童からは「えー?何で?どうなってるの?」と声があがりました。

その後、工藤先生がヨウ素の入ったうがい薬を水に溶かし込むと、さまざまな濃さの液体を作り出せる事、またヨウ素とでんぷんを反応させると墨のような真っ黒な色も作り出せる事などを実験で示しました。

そしてそれらにカルキ抜きを混ぜる事で、色が抜け一瞬にして液体が透明に変わる実験をしました。最初のペットボトルの種明かしは、ペットボトルに入っていたお茶の色をした液体は、お茶ではなくうがい薬を水に溶かした液体で、そこに保護者や児童からは見えないようにカルキ抜きを入れて振ると液体が透明に変化したというわけです。

プリンを使った実験も行いました。スーパー等で売っている比較的安価なプリンにはタマゴの代わりにでんぷん質や糖分を使用して固めてあるので、ヨウ素を含んだうがい薬を入れると黒く変化します。保護者や児童たちが実際にプリンにうがい薬を入れて混ぜ合わせ、どんどんプリンが黒くなるのを見て驚きの声があがりました。

難しい原理については小学生にとってまだまだ専門的に理解するには至りませんが、化学反応を利用する事で不思議な事、おもしろい現象を作り出すことが出来る事を学びました。

最後に、工藤先生はビタミンCもカルキ抜きと同様にヨウ素の色を消す力があることを、うがい薬で汚した布巾で実験をしました。
それに関連して濃縮還元された果汁やジュースはほとんどビタミンCが含まれていないことなどについても話しました。

工藤先生が最後に「世の中の色々な現象には、必ず原因があるのですよ。魔法で色を消せたりはしませんから。色を消す化学反応がそこにはあるのですよ。不思議だと思ったらなぜだろうといつも疑問を持つ癖をつけてください」と、科学的に物事をとらえることの重要性について話しました。
教室を後にした保護者の皆様から「とても内容の濃い科学教室で面白かった」と口々に話されていました。

第9回近畿「子どもの水辺」交流会に参加

  • 第9回近畿「子どもの水辺」交流会に参加
  • 第9回近畿「子どもの水辺」交流会に参加

1月23日(土),奈良県文化会館で開催された第9回近畿「子どもの水辺」交流会に,本校科学部生物班の中学生9名が高校生2名の応援をうけて参加しました。

会長の谷幸三先生から「奈良公園の生態系」についてご講義を拝聴した後,参加団体は6つのグループに分かれて奈良公園観察会に出向きました。若草山をはじめ隣接する春日山原始林の景色を観望したり,公園内を流れ佐保川,大和川そして大阪湾へとつながる吉城川の観察を通して,豊かな山が豊かな川や海を育むことを学びました。

昼食の後,グループ別発表会が行われました。本校は「校内の生物多様性保全活動(水辺の生き物を増やし,守る取り組み)」と「校内の水辺の生き物の研究例として,ニホンアカガエル,ゲンジボタルそしてサギソウについての研究」をポスター発表しました。

続く全体交流会では,「奈良公園で感じたことは?」「山・森・水辺の繋がりを語り合う」そして「山と水辺が元気になるために,何ができる?」をテーマにいろいろな考えや意見を出し合い,「山が元気なら水辺も元気」を合い言葉に大会は幕を閉じました。

本校の生徒達は,この大会が初めてのポスター発表であり,緊張した様子でしたが,練習の成果が発揮され,うまく発表できたと思います。今回の発表をばねに更に向上してくれることを期待します。

なお,今大会では本校32期卒業生の藤井健太さん,山本美夏海さん,栁原志穂さんの3名が当交流会の若手実行委員(大学生スタッフ)として活躍する姿を見ることができました。
本校の里山を出発点に,今や社会的な場でも活躍してくれている彼らを間近に見ることができ,嬉しくそして頼もしく思いました。今後も彼らの活躍に期待したいと思います。

理科実験教室を開催(工藤教諭)

  • 理科実験教室を開催(工藤教諭)
  • 理科実験教室を開催(工藤教諭)

11月24日(火)の午後、高校1年生15名が本校第1化学室でSS基礎サイエンス学習を行いました。今回は、本校の工藤教諭の指導のもと、お菓子やジュースを使ったいろいろな実験しました。

生徒の感想
工藤先生はテレビでも面白い実験をされている有名な先生なのでとても楽しみにしていました。

お菓子やジュースを口にしたとき、口の中でシュワシュワするのは二酸化炭素だとは知っていました。今まで授業で習った炭酸水素ナトリウムと塩酸で塩化ナトリウムと水と二酸化炭素が発生することはわかっていましたが、口の中でもこれと同じ理屈で、重曹と酸味料との化学反応によって発生していることをあらためて知り理解しました。

その他にも酸化還元、高分子、果汁100%の不思議な話、お菓子の製造の裏話・・・化学にまつわる、ちょっと難しい話から面白い話までたくさんしてくださり、あっという間の2時間でした。

化学は覚えることが多くて大変だと思っていましたが、身近なものを例に化学の話を聞くとやっぱり面白い科目だと思いました。明日からの化学の授業が楽しみになりました。

「ビオトープと里地里山研修会」SSH教員研修会

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11月21日・22日の2日間、午前・午後の計4部にわたってスーパーサイエンスハイスクール交流会支援事業「学校ビオトーブの構築と里地里山環境教育実践研修会」を行いました。

この研修会はSSH事業の一つとして、京都大学の柴田昌三教授、和歌山大学の養父志乃夫教授、ビオトーブ1級施工管理士・太田博之氏らをお招きし、環境保全教育分野での本校の成果を他校の先生方と共有するのが目的です。
11月21日は学校ビオトーブ構築について。22日は里地里山環境保全について講義・実習が行われました。

22日の研修会では、最初に森本校長が「本校はスーパーサイエンスハイスクールに文科省から指定されています。生物分野を中心に取り組んでいますが、本日の講義・実習を通じまして、皆様方が何かを各校へ持ち帰ってくだされば幸いです」と挨拶しました。

京都大学・柴田教授は講義の中で、「里山は人間が生きていくために共生してきた自然です。共生によって様々な山の幸を我々は享受してきました。また、循環型の生活をすることで、里山を自ずと保全してきました。
しかしながら、現在、多くの里山が宅地化などで破壊されるか、放置されて荒廃しています。里地里山の再生は、豊かな生態系の再生を意味しています。また里山が単独であるのではなく、森と里(山)と海が生命の連関を成しています」と説明されました。

その後、本校「森の教室」にて学校環境保全整備の見学、講義、実習をしました。
貯水池から上流の棚田まで移動し、雑木林の整備や小川とため池の設計・施工・育成管理などについて、和歌山大学・養父教授等から説明がありました。

22日は、全国のSSH校を統括するJST(科学技術振興機構)からも主任調査員の宮﨑仁志先生が来て下さり、視察と指導助言をしてくださいました。この場を借りて、御礼申し上げます。

福島で研究交流(SS・放射線研究チーム)

  • 福島で研究交流(SS・放射線研究チーム)
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SS研究チーム(放射線研究チーム)が福島の皆さんと研究交流を続けています!

本校ではSSHに指定される前から、生徒達による放射線の研究活動が続いています。
これまでは2010年までの9年間は被爆地広島の地表面が放射性物質による汚染からどのように浄化されてきたかのメカニズムや、被爆地への偏見や被爆差別と放射線の誤認識との関係などを調べてきました。

2011年の福島原発事故後は、福島市を活動拠点に研究活動を始め、福島県立福島高等学校(福島県のコアSSH指定校)とも研究交流をさせてもらっています。

今年の夏も8/17(月)~19(水)の2泊3日の日程で、福島へ伺い、放射線の計測調査やご当地の皆さんからの聞き取り調査をしてきました。

毎年のデータに今年のデータを加え、原発事故後の自然科学的側面と社会学的側面での経年変化がどうなのかを考察していこうと思います。今回の生徒達の調査旅行の概要は下記になります。

・福島市内4定点エリア(JR福島駅東口駅前広場、阿武隈川河川敷、渡利地区、信夫山山麓)における空間線量率の計測
・阿武隈川河川敷における土壌や草の放射能濃度測定
・JR福島駅東口駅前広場における毎年同一内容による対面式聞き取り調査
・環境省福島再生事務所・除染情報プラザでの除染状況の学習
・JA新ふくしま様のご協力により、直売場、モニタリングセンター、共選場での機器の解説や放射線検査の現状学習
・テレビユー福島(地元テレビ局)、福島民報社(地元新聞社)の地元の報道機関の社員様、福島高校の先生から見た事故後の混乱や世間に見られるデマについてレクチャーを受講

街頭で対面式聞き取り型アンケートを実施して福島の皆さんから直接多くの声をお聞きし、よき学びとなりました。

また桃の最盛期にJAの皆さんの安全な農作物をどのように検査して管理され出荷されているかも目の当たりにし、福島の流通食材への安全がしっかりと保たれていることに感動しました。

これらの研究成果は、本校文化祭をはじめ年末に開催される日本化学会近畿支部での中高生研究発表会などで生徒達は発表報告する予定です。

第1回「奈良学塾」を開催

  • 第1回「奈良学塾」を開催
  • 第1回「奈良学塾」を開催

7月25日(土)の午後、県下の20組の小学生と保護者をお招きして、地域交流事業奈良学塾「里山の森を育てるクラブ‐入門編‐」を実施しました。
これは、奈良県が取り組む「奈良県 山の日 川の日」と連携したイベントであり、毎年好評をいただいているイベントでもあります。

約50名近くの参加者を7グループに分け、子どもたちと話をしながら山の中を歩き、網を手にしつつ虫を追いかけ捕まえ時間はあっという間でした。

その後、教室に戻り昆虫の同定会を開き、よく聞く名前から知らないような名前まで全体で約30種見つけることが出来て、この矢田の丘にはすばらしい環境が残っていると再確認できるいい機会でした。

保護者の方からは、「学校を開放していただき、子どもから質問されても答えられない
虫の名前まで教えてもらっていい一日になりました。」と感謝の言葉をいただきました。

第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門―」を開催

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  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門―」を開催
  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門―」を開催
  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門―」を開催

奈良県が取り組む「奈良県 山の日・川の日」にちなむイベントの一環として、県内の小学生とその家族を対象に、平成27年度SSH事業・第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門―」を開催しました。
校地内にある里山で昆虫採取行い、昆虫の名前と特徴を確認しながら、自然の大切さを感じていただく内容です。

当日、参加者20組約50名の皆さんは7グループに分かれ、本校の卒業生で組織する「矢田の丘里山支援チーム」やSSH系の生徒によるTA(ティーチングアシスタント)と一緒に、昆虫採取に出かけました。

里山でセミやヒグラシの鳴き声が響く中、子どもたちは虫取り網を手に夢中です。そして、「矢田の丘里山支援チーム」のメンバーから、捕まえたトンボのオスとメスの見分け方などを教わっていました。

教室に戻ると、和歌山大学システム工学部教授の養父志乃夫先生から、採取した昆虫の名前を教えていただきました。
皆さんが採取された昆虫は、チョウの仲間のキアゲハ、トンボの仲間のオニヤンマ、オオシオカラトンボ、昆虫の仲間のコメツキムシ、ミヤマクワガタ、バッタの仲間のヤマトフキバッタなど、約30種にも上りました。

最後に、カブトムシのプレゼントがあり、子どもたちは大喜び。スタッフがカブトムシの飼育と採取した昆虫について「最後まできちんと飼ってください。できないと思われたなら、採取した場所に戻してください」と話して、今回のイベントを終えました。

参加した小学生から「里山に憧れていて、参加して楽しかったです、たくさんの虫と、鬼ごっこしているみたいでした。カマキリを見つけました」と笑顔で話していました。

第2回奈良学塾「小学生対象 科学実験教室」を開催

  • 第2回奈良学塾「小学生対象 科学実験教室」を開催
  • 第2回奈良学塾「小学生対象 科学実験教室」を開催

1月31日(土)の午後、SSH事業(地域交流事業)の一環として、今年度2回目となる奈良学塾「小学生科学実験教室」を開催しました。

奈良県内の小学生とその保護者22組65名の皆さんにご参加いただき、「冷たい世界を科学しよう!」というテーマで様々な科学実験を体験していただきました。

今回の講師は、昨年に引き続き、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)が認定する「サイエンスレンジャー」として、全国各地での理科実験イベントやメディア(出演テレビ番組:『かがくdeムチャミタス(テレビ大阪、奈良テレビはじめ7局)』他)でも活躍中の本校の工藤博幸教諭です。

また、本校の卒業生「里山支援チーム」に所属する大学生6名と科学部の生徒6人がティーチング・アシスタント(TA)を務めました。

最初に工藤教諭が、『チョコレートに関するいろは』を解説した後、全員でチョコレートの成分『ココアバター(油脂)』と『ココア(絞り粕)』を観察し、この二つの成分を混ぜ合わせて、冷却剤で冷却してチョコレートを作りました。

続いて、液体窒素の登場です。-169℃という極低温の液体窒素を実験机で観察した後、「シャープペンシルの芯に電流を流すとどうなるの?」、「それを-169℃という極低温で行うとどうなるの?」「プラスチックボールを液体窒素に入れるとどうなるの?」などなど、子どもたちは楽しい実験やクイズを次々と解き進んでいきます。

最後は、液体窒素を用いたアイスクリーム作りです。生クリームと牛乳と砂糖を紙コップに入れ、液体窒素を加えててかき回すだけで、おいしいアイスクリームが出来ました。
その変化に、会場は驚きと感動に包まれました。

参加した小学2年生の女子から「また来ます!」、保護者の方からも「毎回、貴重な体験をありがとうございます」などのありがたい感想をいただきました

第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門編―」を行いました

  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門編―」を行いました
  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門編―」を行いました
  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門編―」を行いました
  • 第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ―入門編―」を行いました

7月26日(土)の13:30より、平成26年度SSH事業第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催し、県内20組の小学生とその保護者の方々に校内の里山で昆虫採集をしていただきました。この事業は、奈良県が取り組んでいる「山と森林の月間」イベントの一環として実施しているもので、今年で5年目となりました。

参加者は、補虫網や虫カゴを手に7グループに分かれ、本校卒業生による「里山支援チーム」と一緒に里山探検に出発しました。

連日35℃を超える猛暑が続く中、昆虫を見つけることができるかどうか心配でしたが、里山支援チームと本校科学部生物班の生徒たちのアシストでたくさんの昆虫を採集することができました。
最初は補虫網の扱いに苦戦していた子どもたちも、慣れてくると上手に虫をカゴへ移すことができるようになり、「夏休みの間に虫採り名人になるねん」と、張り切って里山を駆け回っていました。
途中、和歌山大学大学院生で虫博士の古山暁さんから、トンボの雌雄の見分け方やカエルの生態を教わり、保護者の方も感心した様子で観察していました。

教室に戻って休憩の後、和歌山大学システム工学部の養父志乃夫教授や古山さんから、採集した虫の名前や特徴、生態を教わりました。
採集した昆虫は、サトキマダラヒカゲやツマグロヒョウモンなどのチョウの仲間、ヤブヤンマ、オオシオカラトンボ、チョウトンボなどのトンボの仲間、そしてウバタマムシやオオフシゴミムシダマシなどの甲虫の仲間、バッタの仲間ではショウリョウバッタやツマグロイナゴモドキなど約40種でした。この他にも大きなトノサマガエルを捕まえた小学生もいました。

残念なことにこの暑さで、カブトムシやクワガタにはなかなか遭遇できませんでしたが、里山支援チームのメンバーが事前に採集していたカブトムシやクワガタを、子どもたちにプレゼントしました。「どれにしよう...」とうれしそうに、黒く輝くカブトムシたちを持ち帰っていました。

虫好きの息子さんと一緒に参加された保護者の方は、「学校内のすばらしい自然を一般に開放していただいて本当にありがたいです」と話し、また「日ごろは子どもに質問されても答えられず困っていますが、専門家の方から説明していただいて子どもも親も大満足です」と、親子で楽しんでいただいたようで、アンケートの記入後16:45に解散しました。

SSH第2回奈良学塾「小学生科学実験教室~かたくてとろけるチョコレートの科学~」を開催

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SSH事業の一環として、第一科学教室で、今年度第2回目となる奈良学塾「小学生科学実験教室」を開催。参加した奈良県内の小学生とその保護者17組54名が、いろいろな科学実験を体験しながら、「チョコレートの不思議」について学びました。

今回の講師は、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)が認定する「サイエンスレンジャー」として、全国各地での理科実験イベントやメディア(出演テレビ番組:『かがくdeムチャミタス(テレビ大阪、奈良テレビはじめ7局)』他)でも活躍中の本校の工藤博幸教諭です。また、本校科学部の中学・高校の生徒8人がティーチング・アシスタント(TA)を務めました。

『かたいのにとろける』という相反する二つの性質を持つチョコレート。その原因は、ココアバターという油脂です。最初に工藤教諭が、『チョコレートに関するいろは』を解説した後、全員でチョコレートの成分『ココアバター(油脂)』と『ココア(絞り粕)』の、においをかいだり味わったりしながら観察しました。

そして、実験開始です。この二つの成分を混ぜ合わせて、原料からチョコレートを作りました。

「ココアバターをマーガリン(植物油)やラード(動物性油)に変えてみるとどうなるの?」「ポテトスナックとココアバターを組み合わせると?」などなど、子どもたちは、楽しい実験やクイズを次々と解き進んでいきます。

最後は、バターができる仕組みを調べる実験です。生クリーム(乳脂肪分45%以上)をペットボトルに入れて振り続けるだけで、バターが出来ました。色が白から黄色へ、固体となり、固体と液体に分かれていくその変化に、会場は驚きと感動に包まれました。

参加した小学6年の男児から「チョコレートに白い油が含まれていたことに一番驚きました。予想外の実験結果が出るので、科学はおもしろいです」、また、二人のお子さまと一緒に参加された保護者の方から「子どもに『理科って何?』と聞かれても答えられなかったので参加しました。毎回、貴重な体験をありがとうございます」などの感想をいただきました。

SS研究チーム(放射線研究チーム)が福島高校と研究交流を続けています!

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本校ではSSHに指定される前から、生徒達による放射線の研究活動が続いています。これまでは被爆地広島の地表面が放射性物質による汚染からどのように浄化されてきたか、被爆地への偏見や被爆差別と放射線の誤認識との関係などを調べてきました。福島原発事故後は、福島市を活動拠点に研究活動を始め、昨年からは福島県立福島高等学校(福島県のコアSSH指定校)と研究交流をするようになりました。昨夏に引き続き、今夏も福島高校で研究交流会があり、本校から高校生4名、中学生13名が参加しました。研究交流会の概要は下記でした。

8/19(月)  講義 「南相馬病院の内部被曝検査から」
坪倉正治先生(東京大学医学研究科研究員・南相馬病院医師)
生徒研究発表
福島県立各高(福島高校、福島南高校、会津学鳳高校、田村高校)、本校の生徒と教員
交流会
生徒達と教員の合同で学校紹介など会食しながら交流しました
8/20(火)  講義 「新エネルギーが拓く夢」
川村康文先生(東京理科大学理学部教授)
実習 「放射線測定を通した放射線・放射能の学習」
掛布智久先生((公財)日本科学技術振興財団)

8/20(火)の昼すぎまで研究交流は続きました。研究交流会が終わった後、生徒達は8/21(水)の午後まで、福島市内各地の空間線量率の計測をしたり、街頭で対面式聞き取り型アンケートを実施して福島の皆さんから多くの声をお聞きし、よき学びとなりました。これらの研究成果は、本校文化祭をはじめ年末に開催される日本化学会近畿支部での中高生研究発表会などで報告する予定です。

SSH第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催

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  • SSH第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催

平成25年度SSH事業・第1回奈良学塾「里山の森を育てるクラブ」を開催しました。奈良県が取り組む「山と森林の月間」のイベントの一つとして行い、校地の里山で昆虫採集を行い、昆虫の名前と特徴を確認しながら自然の大切さを感じてもらう取り組みで、今年で4年目を迎えました。

今年も大勢の小学生とその保護者の方々に応募していただきました。抽選で当選された20組の皆さんは捕虫網や虫かごを手に持ち7班に分かれ、ティーチングアドバイザーの本校卒業生による「里山支援チーム」と一緒に、森の学校の里山へ探検に行きました。途中、登場した虫博士に、子どもたちは捕まえた虫の名前を聞きながら、昆虫採集を楽しんでいました。

教室に戻ると、和歌山大学システム工学部の養父志乃夫教授から、採集した昆虫の名前や特徴を教えていただきました。採集した一例は、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ショウリョウバッタ、ツマグロイナゴモドキ、トノサマバッタ、カナブン、シオカラトンボ、チョウトンボ、ゴマダラチョウ、トノサマガエル、シュレーゲルアオガエル、フユイチゴ(植物)などです。参加者は、絶滅危惧種の昆虫類や、日本の気温上昇により南方系の昆虫類が生息していることなどを知り、驚いておられました。

最後に、カブトムシを楽しみにしていた子どもたちにと、本校科学部生物班の生徒たちが幼虫から育て成長させたカブトムシをプレゼントしました。子どもたちは目を輝かせて大はしゃぎで、大切に持ち帰りました。

大和郡山市から参加してくれた小学2年生の男子児童は「楽しかった。アブラゼミを捕まえられてうれしかった」と笑顔で元気いっぱいに話していました。

『里山の森を育てるクラブ-入門編-』を開催しました

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7月21日、本校の里山で、昨年に引き続き奈良県と合同で『里山の森を育てるクラブ―入門編―』を開催しました。奈良県では、県民自ら山と森林を守り育てる意識を深めようと、夏休み期間を「山と森林の月間」とし、県内各地でさまざまなイベントを開催しています。

小雨の中、県内の小学生とその保護者20組が参加し、捕虫網や虫カゴを手に里山探検を行いました。今年も、和歌山大学システム工学部の養父志乃夫教授に「里山の森づくり」をテーマに自然界に生きる生物と人間との関わりについて分かりやすくお話していただきました。

そして、7つの班に分かれ里山へ出発です。和歌山大学の大学院生と本校科学部生物班の生徒たちの案内で、「森の教室」や北の沢流域の棚田に向かいながら、昆虫採集をしました。雨で気温が低くなったせいかなかなか昆虫に出会えない班もありましたが、オニヤンマやニイニイゼミを捕まえることができ、子どもたちは大喜びでした。

教室に戻り、里山で採集した昆虫の名前を養父教授や大学院生から丁寧に解説していただき、子どもたちは熱心に聞き入っていました。また、保護者からは「はじめは怖がっていた子どもが、探検しているうちに昆虫を触って夢中になる顔が見れました」などといった声をいただきました。