奈良学ゼミ「大型蓄電池と先端技術評価実験」
令和6年7月19日(金)、独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)大阪事業所にて、計11名の中高生が参加し、以下の内容で奈良学ゼミを実施しました。
①機構・施設の紹介
nite は、電化製品等による事故情報の収集や原因の究明、注意喚起を行う機構であることが紹介されました。また、大阪事業所では蓄電池に関する研究も行われており、燃焼実験や発火実験、地震の備えなどに対する電気保安にも関わっておられるとの説明がありました。また、別の事業所では微生物の保管・提供や化学物質による人体や生態系への影響を調べる部門もあるとの説明もしていただきました。
②製品安全センターの見学と広報課の紹介
最初に、電気製品による火災事故の原因究明のための設備を見学させていただきました。この設備では、コンセントプラグの破断などが原因で発火した機器を、焦げた状態でもX線照射装置に入れることで導線のようすなどを見て原因を究明できるとのことでした。究明された原因については、同様の事故が続発しないよう、毎月1回程度広報されているということで、TVニュースなどでよく見る事故再現VTRを作成しているのも niteだということを知りました
③国際評価技術本部(蓄電池評価センター)の見学
カーボンニュートラルの実現にも貢献する蓄電池の研究施設を見学させていただきました。こちらでは次世代の蓄電池である全固体電池の研究が進められており、2MWの大電力試験を行う装置や、実際に蓄電池を燃やしたり圧壊させたりするための設備、地震を再現して安全装置が正常に作動するかを確認する設備なども見学することができました。
④質疑応答と研究者の方々とのディスカッション
リチウム電池市場はもともと日本の技術が台頭していたが、アジアの各国がどんどん急成長していること、研究分野としても成長している分野でもあるので、蓄電池の研究者を増やしたいという思いなどを語ってくださいました。
本ゼミを通して、参加した生徒は、機械製品の安全管理の研究にもさまざまな方々が関わっていること、大型蓄電池の開発の現場などを実感することができ、機械や製品を「つくりだす」ことだけがものづくりのすべてではなく、「安全に使う」ことまで責任を持つ必要があることを学ぶことができました。









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