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奈良学ゼミ「義肢・装具から考える未来」

 令和6年7月23日(火)、川村義肢株式会社大東工場にて、以下の内容で奈良学ゼミを実施し、4名の中学生が参加しました。

①講義「義肢・装具の取組について」

 会社説明も踏まえながら、義肢・装具の現状についてお話しいただきました。ヒトの義足にのみならず、動物の義足やウミガメの代替ヒレなども手がけていらっしゃることを説明されました。パラリンピックやプロ競技等で活躍されているスポーツ選手が使用されている義肢・装具もこちらで作られていることもわかりました。日本では義肢を装着する原因が、事故等によるものよりも糖尿病によるものが多いというお話や、義肢をつけることは歩きたいという願いを形にするものであり、オリジナルの模様を入れるなど、それぞれの希望を形にすることを目指していることも説明いただきました。また、義肢以外にも自助具なども作製されており、実際に手に取って見せていただくことができました。近年では3Dプリンターで型づくりなどがされていることも紹介されました。

②工場見学

 実際に義肢や装具を製作している工場を見学させていただきました。必要とされる方それぞれにあわせた形状で作る必要があるため、一つ一つを丁寧に製作されているようすを見学できました。また、歴史展示室では、世界では2400年前から義肢が作られており、義肢の形状が使いやすさを求めて変遷していることを学ぶことができました。

③義肢装着・リハビリテーション設備体験

 実際に義肢や装具を装着させてもらって歩行体験をしたり、スポーツで使われる車イスの試乗、TOYOTAが開発したリハビリテーション支援ロボット「ウェル ウォーク」を体験したり、実際の現場を体感させていただきました。

 本ゼミを通して、参加した生徒は、知識では知っていてもなかなか目にする機会がなかった義肢・装具について、実際に着用する体験をすることで、必要性や重要性に気付くことができたり、リハビリの現場も体験することで、さまざまな科学技術が活用されていることを知ることができました。